明日から試せるカゴ落ち対策7選|カゴ落ち率改善に役立つ便利ツールも紹介
ecサイトでユーザーが商品をカートに入れたのに購入されない「カゴ落ち」は、多くの運営担当者を悩ませる原因であり、すぐにできる改善方法を知りたい方も多いと思います。
結論を言うと、カゴ落ち対策のためには商品の金額表示方法を工夫したり決済方法を増やすなど、ユーザーが気持ちよく購入できる環境を整えることが大切です。
この記事では、ecサイトのカゴ落ち率が上がる原因やカゴ落ち率改善に効果的なメールの送り方、ツールの使い方について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ecサイト運営者を悩ませる「カゴ落ち」とは?
ecサイトの「カゴ落ち」とは、ユーザーが商品をカートに入れたものの、購入せずにサイトを離脱されてしまう現象を指す言葉です。
2018年に行われたBaymard Institute社の調査によると、ecサイトカゴ落ち率平均は69.57%であることが明らかになっています。
つまりカートに商品を入れた10人のうち約7人は、サイトで商品を購入せずサイトを離脱しているということです。そのためカゴ落ちを防ぐことは、ecサイトの売上を伸ばすために重要なポイントと言えます。
ecサイトのカゴ落ち率が上がる5つの原因
まずは、ecサイトの「カゴ落ち率」が上がる原因から確認していきましょう。
ecサイトのカゴ落ちが増えるのは「サイト上の手続きが面倒くさい」「サイトが使いづらい」といったネガティブな印象をユーザーに感じさせてしまうことが主な原因です。
ここからは、ecサイトのカゴ落ち率が上がる5つの原因を解説していくので、対策を考える基礎情報として参考にしてみてください。
①合計金額が予想より高かった
ecサイトのカゴ落ち原因として、手数料や送料を含めた合計金額がユーザーの予想を超えてしまうことが挙げられます。
ユーザーは、欲しい商品の合計金額をざっくりと計算しながらカートに入れていきますが、最終的な値段が予想よりも高いと「一旦カートに入れて買うのをやめておこう」と離脱しやすくなってしまいます。
なかには「一定金額を超えると送料無料」としているecサイトもありますが、少額で気軽に買いたいユーザーもいるため「いくらまで送料を自社で負担すべきか?」と悩む運営者も多いです。
②アカウント作成が面倒
商品の購入手続きを進めていく際に、決済画面でアカウントの作成・登録を求められ、いったん商品をカートに入れたものの、面倒になってページを離脱してカゴ落ちにつながるケースも考えられます。
ecサイトによっては会員登録なしで商品を購入できることもありますが、リピーターの獲得・構築のためにも運営側としては会員登録をして貰いたいところでしょう。
しかし、クレジットカード番号や住所・氏名といった個人情報は入力に時間がかかるため、面倒になって「やっぱりいつものサイトで買おう」と離脱し、カゴ落ちとなるケースも見られます。
③商品の到着に時間がかかる
商品の決済画面などで表示される「お届け予定日」が、ユーザーの想定よりも遅い場合にもカゴ落ちが発生しやすくなります。
例えば、新作ゲームを発売日に遊びたいユーザーが「発売日の3日後に届く」と分かった場合は、発売日当日もしくは翌日に届けてくれるecサイトに流れてしまうでしょう。
商品の到着日はユーザーの住むエリアや、対応している運送業者にもよるので難しいところですが、なるべく早く届けられる配送システムを構築しておく必要があります。
④決済手続きをスムーズに進められない
商品の購入画面に進んだ際にエラーが発生したり、決済方法が限られているなど「手続きがスムーズに進まない」とユーザーが感じてしまうことも、カゴ落ち原因の一つです。
例えば、決済画面のデザインで「見づらい」「分かりにくい」と思わせてしまったり、システムエラーでページが強制終了するといった現象は、ユーザーの購入意欲を削ぐ恐れがあります。
また「よく知らないサイトにクレジットカード情報を入力するのは怖い」と考えるユーザーもいるため、決済方法が少ない場合も早急な対策が必要です。
⑤商品をすぐに購入する意思がない
ecサイトのカゴ落ちで最も多い原因は、商品をすぐに購入する意思がなく「何となく閲覧していてとりあえずカートに入れた」という理由によるものです。
気になる商品の値段などを比較する予定で色々なecサイトを巡ったり、いわゆるブックマークのような感覚でカートに入れてそのまま離脱するユーザーも少なくありません。
しかし、ネガティブな感情が原因ではないことから、サイトの再訪や購入に繋がる可能性も十分考えられるため、メールなどを使って積極的にアプローチすべき層とも言えるでしょう。
ecサイトのカゴ落ちを防止する7つの対策
ecサイトのカゴ落ちが増える原因を受けて、カゴ落ちを防止する具体的な対策を見ていきましょう。
決済画面でユーザーが感じる心理的な負担を減らし、スムーズに決済完了まで進められる仕組みが整えば、カゴ落ち率は自然と改善されていくでしょう。
続いては、ecサイトのカゴ落ちを防止するメールの送り方やツールの使い方といった7つの対策をご紹介していくので、ぜひ自社のecサイト運営に取り入れてみてください。
①商品の代金に送料を含める
購入画面の合計金額でカゴ落ちされるのを防ぐ対策として、商品代金に送料をあらかじめ含めておく方法があります。
ユーザーは基本的に商品代金のみを見てカートに入れることが多い傾向にあるため、商品代金に送料を含めておくと、決済画面の合計金額が表示された際に感じる違和感を減らすことが可能です。
しかし、送料込みの代金を掲載することで、競合サイトと比べて「商品の値段が割高に見える」というリスクもあるため、商品の値段設定や送料無料などのキャンペーンにも気を配る必要があります。
②カート内に合計金額を表示する
ecサイトの決済画面で心理的な負担を減らす対策として、カート内に送料を含めた合計金額を表示しておくという方法もあります。
例えば「2万円以内なら買える」といった予算を決めて買い物をしている場合、決済画面で予算オーバーが判明すると、面倒になって購入をやめてしまう可能性があります。
しかし、カート内に合計金額が表示されていれば、合計金額を踏まえた上でカートに入れる商品を検討できるため、決済画面でカゴ落ちされる可能性を大きく軽減できるでしょう。
③ゲスト購入を可能にする
決済直前のアカウント登録はユーザーの負担になるため、未登録のゲストユーザーでも購入できる仕組みに変えるのもカゴ落ち対策としてはおすすめです。
また、会員登録にネガティブな感情を持たれるのがカゴ落ちの原因なので「会員登録限定の割引クーポンを発行する」など、メリットやお得感のある動線を作るのも効果的です。
会員登録をスムーズに行えるように、入力開始から完了までの流れが複雑になっていないか、分かりやすいかどうかをユーザー目線でチェックしてみてください。
④幅広い配送方法に対応する
より多くのユーザーの購入を後押しできるように、なるべく幅広い配送方法に対応することも検討してみましょう。
特におすすめなのは「お急ぎ便」への対応で、すぐに商品が届くという情報は、商品を心待ちにしているユーザーの背中を押すきっかけになります。
また、仕事の関係で日中の在宅受け取りが難しい方も居るので、コンビニや宅配ロッカーなど自宅以外で受け取れる配送方法にも対応しておくのがベストです。
⑤決済方法の選択肢を増やす
ecサイトの決済方法の選択肢を増やすと、ユーザーが普段から利用している支払い方法を使える確率が高まり、カゴ落ち率を大きく下げられます。
定番の決済方法であるクレジットカード以外の支払い方法としては、AmazonやPayPayといった外部サービスと連携できる「ID決済」の導入がおすすめです。
ID決済は他サービスに登録している会員情報が紐づけられており、自社ecサイトで入力する手間を省けるため、スムーズな購入を促すことができ、カゴ落ち対策にも効果的です。
⑥ショップページの改善
ecサイト全体のデザイン・レイアウト・システムなどを整備して、ユーザーが快適に買い物を楽しめるように改善することも有効なカゴ落ち対策です。
例えば、入力フォームを減らして簡単に購入できるようにしたり、セキュリティ対策や返品・交換方法について明記することで、ユーザーが安心して利用できる環境を整えることができます。
また、問い合わせ対応のAIチャットボットといったWeb接客ツールを導入するなど、全体的な使いやすさを見直し、ユーザーが納得して購入できるサイト作りを目指しましょう。
【ショップページの改善点の一例】
- フォームの入力箇所を極力減らす
- 交換・返品方法を明記する
- セキュリティ対策を行っている点を明記する
- web接客ツールの導入
⑦カゴ落ちメールの送信
ecサイトでカゴ落ちしたユーザーへ向けて、MA(マーケティングオートメーション)ツールなどを活用したり、メールでアプローチする方法も効果的です。
MAツールとは、マーケティングに必要な作業を自動化できるツールの総称です。カートに商品が残っていることをメールで呼びかける方法には、メルマガ配信の4倍~5倍の効果が見込めると言われています。
カゴ落ちメールを1通ずつ手動で送信するのはかなり時間がかかるので、効率化のためにもMAツールの導入を検討してみると良いでしょう。
カゴ落ち率を改善するツールの使用もおすすめ
カゴ落ち率改善を短期的に行いたいのであれば、ecサイト運営を効率化できる各種ツールの導入もおすすめです。
例えば、カート内の商品購入を呼びかけるメールや、ユーザーの質疑応答に使えるweb接客ツールなど、様々なツールを活用することで購入率やリピーター獲得率を大幅に向上できます。
上記のような機能を総合的に利用できるMAツールなどもあるので、カゴ落ちに悩む方はぜひ各種ツールの導入を検討してみてください。
ecサイトのカゴ落ち対策方法についてのまとめ
この記事では、ecサイトのカゴ落ちが増える原因と、メールやツールなどを活用したカゴ落ちの対策方法をまとめてご紹介しました。
ecサイトの決済画面でユーザーに心理的な負担が発生すると、カゴ落ち率が上がりやすくなるため、金額の表示方法やサイトの構成を見直すことが重要です。
最も多いカゴ落ちの原因である「すぐに商品を購入する意思がない」ユーザーには、MAツールなどを使ってメールでアプローチし、ユーザーの獲得やリピーター構築に繋げましょう。
また、ecサイトの売上をさらに伸ばしたい方には「令和の虎」にも出演した松下直人氏の著書「1円で売れ!禁断のネットショップ儲けのカラクリ」でノウハウを身に付けることも大切です。
本書には著者が年収3,000万円を達成した具体的なノウハウが網羅されており、メールやツールを使ったecサイト運営にも活用できるので、ネットショップビジネスを本格的に始めたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
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