ecサイトを立ち上げる7つの手順と成功するための事前準備リスト
2025.03.19

「ec事業を立ち上げたいけれど何から始めれば良いのか分からない」とお悩みの担当者も多いのではないでしょうか?
ec事業を立ち上げるためには、いきなりサイトを構築するのではなく、ターゲットの選定など事前調査が8割と言われるほど重要になります。
この記事では、ec事業の立ち上げに必要な事前準備リストに加え、ecサイトを立ち上げる具体的な手順について解説していきます。
ec事業を立ち上げる事前準備リスト・手順

ec事業を立ち上げるための準備として、商品やターゲットの選定から市場調査にecサイトのコンセプトの決定などが挙げられます。
ecサイトの立ち上げから運用を開始するまでのスケジューリングに加えて、予算決めや売上目標の計画など、ecサイトの制作・運用を円滑に進めるため、事前に固めておくことについて解説していきます。
ecサイトで取り扱う商品とターゲットを決める
まずは、ecサイトで取り扱う商品をおおまかに決めておきましょう。
複数取り扱い商品候補をリストアップし、次に解説する市場調査も行うことで勝負できるかが明確になります。
上記に加えて、仕入れルートや保管場所、安定した供給が可能であるかどうかも確認しておく必要があります。
商品の強みや特徴をよく理解した上で、次に購入して欲しいターゲット像を選定し、ターゲットに向けた具体的な施策を検討していきます。
市場調査
ecサイトで取り扱う商品がおおまかに固まったら、商品の需要の有無についてマーケットリサーチが必要となります。
自社または代行会社に依頼して市場調査を実施を行ない、ユーザーの意見を知ることで伸びる市場かが把握できます。
市場調査の一例として、アンケートやインタビューによる方法もおすすめです。
商品に対するユーザーの関心度を図ることで、ターゲット層のニーズと行動パターンから取り扱い商品の絞り込みが可能です。
もし自社のリソースが不足している場合は、専門のノウハウを持ちec事業やサイトの立ち上げを代行できる 「EC-Consulting Japan」への依頼も可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
ecサイトのコンセプトを決める
ecサイトで取り扱う商品やターゲットが決定したら、ecサイトのコンセプト決定を行ないましょう。
ターゲットの性別や年齢層に取り扱っている商品の特徴などを元に、どんな想いで商品を販売しているか?ショップの価値などを打ち出すイメージです。
自社にしかできない独自性を考え、魅力的なキャッチコピーを作成することで、お客様がそのショップで商品を購入する価値があると感じてもらいやすくなります。
売上目標の計画
ecサイトはただ漠然と運営して、たくさん売れたら良いというものではなく、数字を見て施策が成功しているかを判断し、問題点があれば改善していく必要があります。
ショップの経営状況を判断するためには、事前に売上目標の計画を立てることが大切です。
開店後を想定して、「1か月後に利益率10%、半年後20%」など、短期・中期・長期での数値を明確にしておきましょう。
ecサイトの導入後はコストがかかり、簡単にショップの開設をやり直すことができないため、長期目標では3年程度を目安に売上目標の計画を立ててみてください。
ecサイト立ち上げにかかる費用を予測し予算を決める
ecサイトの立ち上げには、サイト制作費に加えて、運用費や管理費などの継続した費用が発生します。
ecサイトを運営していく中で「運用費用が足りなくなってしまった…」ということにならないように、事前に費用を予測した上で予算を決めておきましょう。
また、代行会社に依頼する場合は、予算を提示した上で求めるサービスが受けられるかどうか確認しておく必要があります。
ecサイト立ち上げの担当者・業務フローの整理
ecサイトの立ち上げ前には、実際の業務フローを把握する必要がありますが、ecサイトに必要な多くの機能を間違いなく実装するためにも必要不可欠な工程です。
システム構築図を作成すれば視覚的にも確認できるため、業務を行なう担当者間でも業務フローの共有をしやすくなります。
業務フローの整理をした上で、業務量に対して担当者が不足している場合は、代行会社にリソースを埋めたい業務の依頼を検討しましょう。
ecサイト立ち上げから運用開始までのスケジュールを計画
ecサイトの立ち上げが決まったら、実際に運用を始めるまでのスケジュールを計画して、効率的に進めていく必要があります。
ecサイトの運用開始までにかかる日数は、構築方法によって異なりますが、すべて自社で対応する場合は数か月単位で取り組むことになります。
業務を代行会社に依頼する場合は、打ち合わせを行なって納期を確認しておき、余裕を持ったスケジュールで納得のいくecサイトを作りましょう。
ecサイトを立ち上げる6つの手順

ecサイトを立ち上げる際には、サイト選定・デザイン選定・商品登録・決済システムの選定・配送方法と物流の手配・テスト注文の6つの手順があります。
ecモールに出店するのか、自社でec構築を行なうのか、どちらを選択するかで作業内容が大きく異なるため、自社の要望と商品との相性を見て立ち上げ方法を決定しましょう。
次のトピックでは、ecサイトを立ち上げる手順について詳しく解説していきますので、参考にしてください。
ecサイトの選定
ecサイトを制作する際には、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのecモール型か、自社でecサイトの制作を行なう、いずれかを選択する必要があります。
モールによって特徴が異なるため、ターゲット層や商品との相性から選択しましょう。
ecモール型の場合は、認知度が高いため多くのユーザーに商品を見てもらえるメリットがあります。
一方で、自社ec構築方法には、ASP型・パッケージ型・オープンソース型・クラウド型・フルスクラッチ型があり、無料版と有料版から選択できます。
デザインや機能の自由度が高いため、独自性の高いサイト制作が可能です。
ecサイトのデザイン決め
ecサイトのデザインは、商品の特徴やターゲットのイメージに合わせて選定することが、売上にも繋がると考えられます。
商品とターゲット層のニーズに合ったデザインを選定することで、サイトのファンになって貰うことに繋がり、リピーター獲得にも期待ができます。
例えば、オーガニック食品を40代~60代の主婦層に売り込みたい場合は、パステルカラーの優しい色味で落ち着いた雰囲気のデザインが好ましい、などターゲットの視点に立って考えることが大事です。
ecサイトへの商品登録
ecサイトで販売したい商品を登録していく工程では、商品の様子が分かる画像や動画を商品ページに載せましょう。
商品を購入するターゲットが知りたい商品情報を正確に明記しておくことが、ユーザーが購入の判断をする後押しになります。
また、商品紹介ページから商品を実際に購入したユーザーの口コミが閲覧できれば、商品の信頼度が上がりユーザーの判断材料が増えるため、売上に繋がります。
決済システムの選定
決裁システムは、クレジットカード決済・PayPay・銀行振込・代金引換・後払いなどから選定を行ないましょう。
多様な決済システムを取り入れておくと、ユーザーが決済システムに左右されずに購入できますが、管理に対応できるような体制作りをしておく必要があります。
ecサイトのオープン前には、取り入れた全ての決裁システムを試してみて、問題なく決済が完了するか確認しておくことが大切です。
配送方法・物流の手配
商品が注文された後の配送についても、配送業者と提携して物流の手配をしておく必要があります。
配送前には商品の不具合がないか検品を行ない、商品が破損しないように丁寧に梱包して、配送業者に配達の依頼をします。
配送業者とは事前に打ち合わせを行なった上で、商品の大きさや配送先の住所による配送料の違いを確認し、ecサイトに明記しておきましょう。
テスト注文
商品の販売から配送までの準備が整ったら、実際に自社のecサイトにアクセスをして商品のテスト注文を行ない、問題なく処理されるかどうかを確認しましょう。
テスト注文を行なわずに運営を開始してしまうと、注文の際に正常に動いていない箇所などに気づくことができず、トラブルに発展する恐れがあります。
ユーザーに気持ちよく満足のいく買い物をして貰えるように、テスト注文をしっかりと行なって動作確認をしておかなくてはなりません。
ecサイトの立ち上げにかかる費用相場

ecサイトを立ち上げる際には主に以下の費用がかかります。
- 初期費用
- 運用費用
- 在庫保管
- 人件費
- 送料
各費用の相場を把握しておき、事前に必要な費用を予測して計画に組み込むことで、ecサイトの制作・運用が予算内で収まるようにしましょう。
初期費用
まずecサイトの立ち上げにかかる初期費用は、ecサイトの構築方法によって異なります。
- ecモール型:無料~10万円程度
- ASP:無料~30万円程度
- オープンソース:無料~300万円程度
- クラウドEC:100万円~300万円程度
- ECパッケージ:300万円以上
- フルスクラッチ:数百万円~数千万円
初期費用は、プランによって追加費用が発生するケースがあることに加えて、金額も無料のものから数千万円までと幅広いため、自社のecサイトの規模や予算から検討しましょう。
運用費用
初期費用と同様に、運用費用についてもecサイトの構築方法によって金額に違いが表れるところです。
- ecモール型:無料~5万円程度(+販売手数料10%ほどが発生)
- ASP:無料~30万円程度
- オープンソース:5~30万円程度
- クラウドEC:10万円~100万円程度
- ECパッケージ:10万円~100万円程度
- フルスクラッチ:数十万円~数百万円
ecサイトの運用費用は、主にサイトの規模やプラン・サービス内容によって金額が変動するため、予算が限られている場合は注意が必要です。
在庫保管
商品の在庫を管理する費用は、保管先によって異なります。
在庫保管の方法としては、自社で保管するケースや、物流会社への委託、フルフィルメントサービスを利用する場合などが挙げられます。
自社に在庫を保管する場所がない場合は、外部の物流会社に委託する方法があり、 費用相場は月額2〜5万円程度です。
また、商品の売れ行きが良く余裕が出てきた場合は、商品の仕入れから発送・顧客対応までを対応して貰えるフルフィルメントサービスを利用して、業務の効率化を図ることもできます。
フルフィルメントサービスの費用は、サービスによって月額基本料金の有無に違いがあり、別途配送代行手数料や在庫保管手数料が別途掛かるケースが一般的です。
人件費
ecサイトの運営には、商品の在庫管理・カスタマーサポートなど多くの業務があり、人員が配置されている業務には人件費が掛かります。
外部の物流会社に依頼する場合でも人件費は必要となるため、費用として請求されることとなります。
社内にリソースがある場合は、自社で対応できる部分を内製化し、外部へ委託する業務量を調整するなどして、社内のリソースと予算のバランスを取る工夫が必要です。
送料
商品購入時にかかる送料については、自社負担にするか購入者負担にするか、いずれかを選択しなくてはなりません。
在庫管理を自社で行う場合は、自社からユーザーへと商品を発送する際に送料が掛かるほか、商品発送を委託した場合にも送料が必要となります。
送料を購入者負担にした場合は自社の送料が削減できますが、ユーザーの商品に対する購買意欲が下がる恐れがあるため、商品の利益率を見て決める必要があります。
特に、沖縄・北海道・離島への配送は商品の郵送費が高くなる傾向があるため、沖縄・北海道・離島にお住いの方は「送料が○○円加算されます」などと記述し、利益率を保つのもありです。
また、ecサイトで売れるコツについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
ecサイトを立ち上げる7つの手順と成功するための事前準備リスト
ecサイト立ち上げ手順と事前準備リスト・費用相場のまとめ
ecサイトの立ち上げは、ecサイトの数値目標や販売する商品の選択のほか、サイトのコンセプト・デザインを検討するなどの事前準備が重要です。
また、実際にecサイトを立ち上げる際には、テスト注文をして問題なく処理されるかを確認するなどして、ユーザー目線に立った使いやすいecサイトの制作を心がけることを忘れてはいけません。
もしecサイトの立ち上げをゼロから成功させたいが、自社ではノウハウがなく「どうしても進められない」「方向性が合っているか相談したい」という場合は、「EC-Consulting Japan」へご相談ください。
累計500社以上の支援経験をもって、ecサイトの立ち上げから販売戦略までフルサポートすることが可能です。
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