競合に勝つECサイトの差別化方法!他社にない強みを見つけるポイントとは?

競合に勝つECサイトの差別化方法!他社にない強みを見つけるポイントとは?

EC市場の競争が激しくなる中で、ユーザーに選ばれるECサイトにするためには、自社独自の強みを打ち出すことが必要です。

「集客ができない」「コンバージョン率が上がらない」などの課題も多い中で、どのように自社の強みを発揮して、他社との差別化を図ればよいのか分からないとお悩みですよね。

本記事では、ECサイトを独自の強みによって差別化するための方法に加え、競争を勝ち抜いたECサイトの成功事例についても詳しくご紹介します。

競合に勝つためにECサイトの差別化が必要な理由

選ばれるブロック

近年では多種多様なECサイトが増えたことにより、単に便利に買い物できるだけでは、ECサイトから商品を購入してくれる時代ではなくなりました。
ここでは、EC市場の現状と併せて、ECサイトの差別化が重要な理由について解説していきます。

国内EC市場は10年間で2倍に増加している

経済産業省の電子商取引に関する市場調査によると、2014年から2023年の10年間でBtoCのEC市場の規模は約2倍に増加しています。

経済産業省 電子商取引に関する市場調査(令和5年度)

出典:経済産業省 電子商取引に関する市場調査(令和5年度)

なかでも、物販系分野は全体のEC市場の6割近くを占め、日々競合が増加傾向にあります。
手軽に出店できるモールECの普及や、shopify等のサービスが発展したことから、EC市場への参入障壁が低くなった傾向があり、今後も競合サイトは増えていくことが予想されています。

そのため、今後競合サイトが増え続けていくEC市場で勝ち残るためには、他社にはない強みや魅力を打ち出す差別化が重要となっています。

ユーザーが購入先を重視するようになった

急速なEC市場の拡大に伴い、ユーザーがどのサイトから商品を購入するかを重要視するようになりつつあります。

ECサイト限定商品や特典などの独自サービスの魅力が増した一方、粗悪品や詐欺が横行するなど、ユーザーはより慎重に購入先選びをしなければいけなくなった時代に変化しています。

ECサイトは、実店舗よりも価格が安く手軽に購入できるメリットだけでなく、サイトの信頼性やサービスの質など、あらゆる要素をユーザーから求められています。

そのため、知名度の高い楽天市場やYahoo!ショッピングといったモールECや資本力がある大手企業のECサイトと同じ戦略では、競争に勝つのは困難な状況となり、「そのサイトで商品を購入する価値」を明確にすることが求められています。

競合と差別化するためのECサイトの必須条件

ポイントの文字

EC市場で勝ち残るためには、品質や価格以外にもECサイトで購入する付加価値が求められます。
また、サイトの使いやすさや信頼性もなければ、ユーザーが継続的に利用してくれるECサイトには育ちません。

ここでは、ECサイトの差別化をする際に欠かせないポイントを詳しくお伝えしていきます。

品質の良さと豊富な品揃え

ECサイトを差別化する際には、他社よりも優れた商品の品質や品揃えが基本となります。
特に自社商品を販売する場合は、原材料・製法などのこだわりや、職人の技術の高さといった品質の良さが伝わらなければ、ユーザーの購買行動には繋がりません。

また、そのECサイトでしか購入できないニッチな商品や日本未発売の輸入品など、ターゲットのことを考え悩みや課題を解決する商品を揃えるのも差別化のポイントです。

価格の安さやサービスの充実

既存商品を取り扱うのであれば、ユーザーのECサイト選びで最も重視するのは価格の安さと言えるでしょう。

同じ商品で価格が違うのであれば、少しでも安いECサイトから購入したくなるのは、ごく自然なユーザー心理です。

ポイント還元やクーポン付与のような安く購入できるメリット以外にも、返品保証や修理対応などのアフターフォローに関するサービスも自社の強みにすることができます。

ブランディングによる付加価値

EC市場の競争が激しくなったことにより、品質や価格を工夫するだけでは差別化を確立するのが難しくなっています。

自社商品のブランド化や限定販売といったブランディングにより認知を拡大し、商品に付加価値を付けることも競合と差別化する重要なポイントです。

商品の認知を拡大するためには、影響力の高いインフルエンサーにSNSで商品を紹介してもらうなど、SNSでの情報発信も並行し、特別感を演出することによってさらに付加価値を高める効果が期待できます。

ユーザビリティの高いサイト設計

ECサイトでコンバージョン率を高めるためには、競合サイトと比較して使いやすいサイト設計にすることも大切です。

競合と比較してサイトスピードが遅く、商品までの導線も分かりにくい場合は、他社のサイトへ離脱してしまう恐れがあります。

また、ECサイト利用者の7割近くがスマホで商品を購入していると言われているため、モバイルに適したレスポンシブデザインを採用することも欠かせません。

売れるECサイトのデザインについて、詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
売れるECサイトのデザインの共通点と売れ続けるショップの販売戦略

運営企業に対する信頼性や安心感

実店舗と違い商品を手に取って選ぶことができないECサイトでは、運営企業に対する信頼性や安心感を伝えることも重要です。

どれだけ魅力的な商品が揃っていても、ユーザーに「本当に安全なサイトなのか?」という不安を感じさせるECサイトでは、ユーザーが購入しにくくEC市場で生き残ることはできません。

会社概要や連絡先をサイト内に掲載するほか、プライバシーポリシーの明記やサイトの安全性を高めるSSL設定など、ユーザーが安心して利用できるサイト作りを徹底してください。

ECサイトの差別化で強みを打ち出す5つの方法

ヒントの文字

小規模なECサイトが大型ECモールや大手企業のECサイトに勝つためには、独自戦略で差別化を図る必要があります。

ECサイトの差別化に必要な要素をさらに突き詰めて、他社にはない強みを打ち出すことがポイントです。

ここでは、競合との差別化を図るために有効な5つの方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

特定の商品に専門特化する

小規模なECサイトは、大型ECモールに品揃えで勝つことはできないため、地域特産品やハンドメイドなど、他社では真似できない魅力ある商品に特化して差別化を行うのが効果的です。

ECサイトの専門性を高めることはブランディングにも繋がり、知名度や信頼性の向上にも好影響を与えます。
さらに年齢・業界・価格帯など差別化するポイントを絞ることで専門性が高まり、ユーザーにとって唯一無二のECサイトを作り上げることができます。

独自サービスを提供する

競合と同じ商品を扱っている場合でも、独自サービスを提供することで差別化が可能です。

一般的なサービスでもポイント還元率を高めることやクーポンを配布するターゲットを広げるなど、他社よりも魅力的な要素を加えることで差別化に繋がります。

また、購入者限定特典のプレゼントや新商品を利用できるイベントに招待することも、ユーザーの興味を惹く、魅力的なサービスと言えます。

正確に商品情報を伝える

ECサイトの弱点の1つは商品を手に取って確認できないことです。そのため、ECサイト上で正確に商品情報が分かるようにしなければいけません。

詳細な商品データのほか、写真や動画で商品の使い方を説明するなど、ユーザーに使用感が伝わるようなECサイトが理想です。

また、他社の商品情報にはない正式な型番・モデル名・バージョンなどを掲載することにより、断片的な情報でネット検索するユーザーの目に触れる機会が増えることも期待できます。

レビューや口コミを増やす

ECサイトのレビューや口コミは、第三者からのECサイトや商品に対する評価が確認できるため、ユーザーにとって信用できる情報源となります。

レビューが集まるサイトは、購入者が多い人気サイトの証になるだけでなく、口コミで商品の良さが伝わることで、ユーザーが購入を決める要因になることも少なくありません。

なお、不正レビューやステルスマーケティングによる口コミは、厳しい行政処分や法的措置を受ける可能性があるため、収集方法には細心の注意を払ってください。

顧客対応を強化する

ECサイトの顧客対応は、商品や価格以上に競合との差が生じやすいポイントと言えます。

具体的には、専門的な商品知識やマナーを持ったスタッフを揃えるために従業員教育に力を入れ、ユーザーが気持ちよく商品を購入できるような体制作りが必要です。

万一、顧客対応を誤るようなことがあれば、ショップの評判に影響しリピート率や新規顧客の獲得率に影響する恐れもあるため、カスタマーサポートに関しては徹底できる体制作りを心がけましょう。

ECサイトの差別化による成功事例3選

中心が射抜かれた的を眺めるミニチュア

最後に、これまでご紹介してきたECサイトの差別化を実践している成功事例3選をご紹介します。
成功したECサイトを確認することにより、差別化戦略の参考になる情報が得られますので、ぜひご覧ください。

子ども栄養バランスmog(サプリメント)

MOG株式会社が運営するECサイトは、子どもの小食や偏食の悩みを解消するために開発した、ふりかけタイプのサプリメント「子ども栄養バランスMOG」を販売しています。

ECサイトでも競争が激しいサプリメント市場の中で、小食や偏食の子どもに特化した商品を販売し、競合との差別化に成功しています。

商品の特徴や栄養の含有量などユーザーが求める情報を、イラストや数字で分かりやすく伝えることで、商品に対する疑問を感じさせない点もポイントです。

低温調理器BONIQ(家電)

株式会社葉山社中は、自社開発の美味しい肉料理を手軽に作れる「低温調理器BONIQ」のECサイトを通じて販売しています。

購入者には数量限定の特典を用意し、カートに商品を入れたものの購入に至らなかったユーザーにもクーポンを配布するなど、独自サービスに力を入れています。

独自サービスの提供により、月10万円に満たない売上が1年後には1,000万円を突破するヒット商品になりました。

John Masters Organics(化粧品)

アメリカのコスメブランド「John Masters Organics」のECサイトは、ユーザーがECサイトに求める要素を幅広く取り入れている成功事例です。

豊富な商品レビューの掲載や動画による商品の使い方の説明など、ECサイトの差別化のポイントを押さえています。

日本語に対応した詳細な情報提供や、AIチャットの活用による顧客対応にも力を入れており、ECサイト作りの参考になる要素が揃っています。

ECサイトで競合に勝つための差別化戦略まとめ

本記事では、ECサイトを独自の強みによって差別化するための方法に加え、競争を勝ち抜いたECサイトの成功事例についても紹介してきました。

小規模ECサイトが競合に勝つためには、独自の差別化戦略によって、自社の強みを打ち出していく必要があります。
しかし、大型ECモールや大手企業のECサイトなど、競合に勝つのは容易ではありません。

EC-Consulting Japanでは、500社以上のECサイトの支援実績を活かし、ECサイトの制作から運営までフルサポートで利益が出るECサイト運営に導きます。

弊社独自の情報収集ツールを用いて、専門のコンサルタントが競合に勝てる差別化戦略を提案しますので、お気軽にご相談ください。

ECサイトの差別化を相談するkeyboard_arrow_right

記事の監修者

EC-Consulting Japan株式会社 代表取締役社長

松下 直人

松下 直人

会社員時代に個人輸入した商品をネットで売ったことがきっかけで、EC事業に目覚める。
その後輸入から販売までのフローを組織化し、EC-Consulting Japan株式会社を創業。
現在は自社で複数のネットショップを運営しながら、自信の経験と自社の成功&失敗事例を元に、副業の個人から中小零細企業まで幅広くサポートしている。

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