ECサイト広告の種類別メリットと運用の戦略を解説

ECサイト広告の種類別メリットと運用戦略

ecサイトで広告出稿を検討する際、効果的な広告戦略の立て方や運用方法が分からずお困りではないでしょうか?

ecサイトの売上をアップさせる広告運用を実施するためには、ターゲットに合った媒体と魅力的なクリエイティブ、そして定期的な分析と改善が重要になります。

この記事ではecサイトの広告運用について、主な広告の種類やメリット、デメリットだけでなく、効果的な広告運用のポイントまでを詳しく解説していきます。

ecサイトの広告の種類と特徴

ecサイト広告の種類と特徴

ecサイトをアピールするのに効果的な広告媒体には様々な種類があり、ターゲットや目的に応じて使い分けることで、効果的なマーケティング計画を立てることができます。

まずはweb広告ごとの特徴、メリットやデメリットについて詳しく解説していくので、自社のecサイトに最適な広告媒体を検討してみてください。

リスティング広告

メリット ・予算管理がしやすい
・細かいターゲティングが可能
・比較的早く成果が発生する
デメリット ・入札競争が激しく広告費が高騰しがち
・広告見出し、ページの作り込みが必要

リスティング広告は、ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、検索結果の上部に表示される広告形式です。

検索意図に合わせた広告を配信できるため、購買意欲の高いユーザーにリーチできる利点があります。

即効性はあるものの、効果的に運用するには出稿キーワード選定や予算の設定に関する専門知識が必要となるため、低予算で外注化するのが効果的です。

ショッピング広告

メリット ・商品情報を視覚的に訴求できる
・購入意欲の高いユーザーにアプローチしやすい
・リスティング広告より上位表示できることもある
デメリット ・定期的な商品データフィードの最適化が必要
・商品の価格競争が激しい

ショッピング広告は、商品画像や価格、ブランド名などの情報を含む視覚的要素の強い広告形式です。

検索結果ページの上部または中央に表示され、複数ecサイトの商品が並んでいるので購買目的のユーザーが目を留めやすいというメリットがあります。

リスティング広告のように、キーワードの設定が必要ないという点では広告運用の知識がない方でも比較的出稿しやすいと言えます。

ディスプレイ広告

メリット ・潜在顧客へのアプローチに効果的
・リターゲティング機能で他サイトからの再訪問が期待できる
デメリット ・広告を無視する現象の影響を受けやすい
・適切な配信先の選定する目線が必要

ディスプレイ広告は画像や動画を使用した広告形式で、様々なwebサイトの広告枠に表示されます。

ユーザーの検索履歴や関心に基づいて表示される形式となっており、リスティング広告やショッピング広告よりも幅広いユーザーの目に付くので、商品やブランド認知度の向上に効果的な広告媒体です。

ただし、購買意欲の高いユーザーにピンポイントでアピールするのは難しく、売上増加に対しての即効性は低いというデメリットがあります。

Meta広告(Instagram・Facebook)

メリット ・sns利用者にリーチできる
・精度の高いターゲティングが可能
デメリット ・リスティング広告等とは別途ページの作成が必要
・プラットフォームのアップデートの影響を受けやすい

Meta広告は、FacebookとInstagramのプラットフォームを活用した広告です。

ユーザーの詳細な属性情報や興味関心をもとにターゲティングが可能で、アクセサリー・ファッション・食品などの視覚的訴求が効果的な商品におすすめの広告媒体と言えます。

InstagramやFacebookに広告掲載する際は、様々な広告形式が用意されているので、自社ecサイトの商品に合わせた広告戦略の構築が必要です。

LINE広告

メリット ・より幅広い年齢層にリーチ可能
・LINEならではのキャンペーンが打てる
・柔軟な予算設定と効果測定が可能
デメリット ・日本国内配信向け
・広告フォーマットの種類がやや少ない
・規制が厳しくなる恐れがある

LINE広告は、日本国内で9,000万人以上の利用者数を誇るLINEを活用した広告形式です。

そのため、他のSNSでは届きにくい年配のユーザー層にも効果的にアプローチできるという特徴があります。

出稿できる広告の形式は比較的少なく、海外ユーザーへのアプローチは困難ではありますが、他の広告媒体と組み合わせて配信することで、綿密な広告戦略を組み立てることができます。

ecサイトにおける広告戦略の立て方

効果的な広告戦略を立てるためには、明確な目標設定とターゲットの選定が不可欠です。

ここではec広告を成功に導くために、具体的な広告運用のポイントについて、各ステップごとに詳しく解説します。

これから解説する4つのポイントを押さえて、より効果的に売り上げを伸ばせる広告戦略を構築、運用していきましょう。

売り上げ目標とターゲットの設定

効果の高い広告戦略を構築するためには、まず売り上げ目標を設定することが重要です。

具体的な数値目標を設定することで戦略の方向性が定まり、広告媒体の選定や予算の制定、広告の具体的な内容について策定を行いやすくなります。

目標を立てるためには、ターゲットとなる顧客層の年齢、性別、嗜好などの属性を細かく考慮し、どのようなターゲットにアプローチするかを決めることで、明確な目標値を導き出すことが可能です。

広告媒体を選定する

売り上げ目標とターゲットの設定が終了したら、次に出稿する広告媒体を選定します。

広告媒体には様々な種類がありますが、予算を考え、自社の商品やサービスに最適な媒体を選ぶことが重要です。

まずは、web広告のアカウントにデータを溜めて機械学習を発展させるため、「リスティング広告」出稿から検討すると良いでしょう。

リスティング広告で運用の基盤を築いた上で、ショッピング広告やMeta広告と発展させていくと、比較的スムーズです。

また、各広告媒体にはメリット・デメリットがあるので、複数の媒体に広告を出稿することで欠点を補いつつ、認知拡大の相乗効果を狙っていくのもおすすめです。

広告クリエイティブを作成する

広告媒体を選定したら、次はターゲット層に訴求できる広告クリエイティブを制作します。

広告クリエイティブはWeb広告の成果に直結するため、伝えたいメッセージを視覚的・感情的に訴えられる形でデザインやコピーに落とし込み、ターゲットの共感を得られる形に作成することが重要になります。

また、広告のクリック率は高いのにコンバージョンが増えないという場合など、複数のバージョンを作成し、A/Bテストを行いながら最適化していくこともおすすめです。

予算を設定する

ecサイトの広告運用にどの程度の予算を投入できるかを、事前に明確にしておくことも大切です。

売り上げ目標のおよそ5%〜20%の広告費が大まかな相場と言えますが、実際は広告媒体によって大きく異なるため、事業規模や目標も加味して具体的な金額を設定しておきましょう。
以下に広告ごとの費用相場をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

広告種類別の費用相場(クリック単価)

  • リスティング広告:クリック単価が数円〜数百円
  • ショッピング広告:クリック単価が120円程度
  • ディスプレイ広告・SNS広告(Meta広告・LINE広告):クリック単価が1円〜10円

実際の費用は業界や競合状況、広告目的によって変動がありますが、1ヶ月あたりの広告費は10万円〜50万円程度が多い傾向にあります。

ecサイトで広告を効率良く運用するなら代行会社がおすすめ

ecサイトの売り上げを伸ばすには効果的な広告戦略が必須ですが、実施するためには運用チームの育成が必須です。

そのため費用対効果を最大化するには、やはり小額からでも広告運用代行の活用を視野に入れることも必要です。

プロの運用ノウハウを活用することで、より効果的な広告運用を可能とするだけでなく、自社のリソースを他の重要な業務に充てられるため、全体の生産性も向上しやすくなります。

ecサイトの広告運用に関する注意点

ECサイト広告運用の注意点

ここでは、ecサイトの広告運用で売上を増加させたい担当者が知っておくべき注意点について解説していきます。

知っておくことで、よりスムーズにecサイトで広告運用を実施することが可能です。

広告出稿にはテスト期間が必要

ecサイトで広告運用を行なう際、テスト期間が発生することを覚えておきましょう。

web広告は、機械学習により自動的に予算とターゲットを調整してくれる仕組みです。機械学習を進めるには、広告を出稿して数週間ほどテスト期間を設ける必要があります。

ecサイトで広告を出稿して、すぐに成果が出るわけでありません。

テスト期間中にユーザーの目線で出稿するバナーやページを変更し、最適な配信設定について検証を繰り返して成果を出すものであると認識しておきましょう。

定期的な分析と改善を行なう

ecサイトの広告運用において、どんな媒体で出稿するにしても定期的な分析と改善こそが成功の鍵といえます。

クリック率やコンバージョン率などの指標を定期的に確認・分析することで、効果が把握でき、改善点を洗い出すことができます。

また、データに基づいて各広告媒体の運用比重やクリエイティブデザインの調整を行うことで、広告の効果を向上させることも可能です。

ecサイトで広告を打っても「売上が伸びない」「クリック率が低い」などの問題点がある場合は、積極的に分析・改善のプロセスを取り入れることで、微調整を繰り返しながら広告を運用していきましょう。

もしパフォーマンスが悪い原因が分からない場合は、広告運用のコンサルを付けるのも有効な選択です。

ecサイトの広告運用の戦略と媒体別特徴のまとめ

ecサイトではweb検索ユーザーにリーチするリスティング広告や、SNSユーザーに向けた広告など、ターゲットごとに最適な施策を打つことができます。

広告効果を高めるためには適切な媒体選択と効果的なクリエイティブ制作が必要で、運用状況を定期的に分析・改善していく必要があります。

弊社「EC-Consulting Japan」では、ec広告の運用をサポートしており、独自開発ツールを駆使した情報収集やコンサルティングなどトータル的なサポートを行っています。

自社での広告運用やデータ分析を伴う改善策の立案・実行が難しい、パフォーマンスが低い原因が分からないという場合でもお気軽にお問い合わせください。

ecサイトの広告運用について相談するkeyboard_arrow_right

記事の監修者

EC-Consulting Japan株式会社 代表取締役社長

松下 直人

松下 直人

会社員時代に個人輸入した商品をネットで売ったことがきっかけで、EC事業に目覚める。
その後輸入から販売までのフローを組織化し、EC-Consulting Japan株式会社を創業。
現在は自社で複数のネットショップを運営しながら、自信の経験と自社の成功&失敗事例を元に、副業の個人から中小零細企業まで幅広くサポートしている。

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