農業ecサイトで成功するための施策と取り入れたい機能を解説
2025.01.26
自社の農園で栽培した野菜や果物を「もっと多くの人に届けたい」と思い、農業のecサイトを始めようか検討している方も多いのではないでしょうか?
じつは農業とecサイトは相性が良く、効果的に集客することで、こだわり抜いた農作物の良さを、全国のお客さんに知ってもらうことが可能です。
本記事では、農業ecサイトを始めるメリットやサイトの選び方に加え、収益アップのために必要な施策やサイトの便利さを向上させる機能についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
農業ECサイトを開設するメリット
農業ecサイトを開設するメリットは以下の点が挙げられます。
- 新規顧客の獲得
- 自由に価格設定できる
- 規格外商品も販売できる
- 顧客の声を収集できる
まずは、農業ecサイトの作成を検討している方のために、開設するメリットを具体的に見ていきましょう。
新規顧客の獲得
農業ecサイトを開設することにより、ネットを介して全国に商品の魅力を直接アピールできるため、新規顧客を獲得するチャンスが広がります。
農作物の美味しさや鮮度の良さをブランディングして顧客にアピールしたり、割引やサービスなど独自キャンペーンの実施によって、ファンやリピーターを増やすことが可能です。
また、農作物へのこだわりや想いを掲載することで、ブランディングにもつながります。
自由に価格設定できる
農業ecサイトは、卸売市場の動向や価格競争に左右されず、独自基準で商品の価格設定ができるのも魅力です。
ecサイトを活用した直接販売では、自社の在庫状況や売れ筋商品などに応じて粗利率を柔軟に調整できるため、商品を適正価格で提供しやすくなります。
また、流通過程での中間マージン(差額)が抑えられるため、比較的低価格で販売することも可能です。
ただし、価格を安く設定しすぎてしまうと利益につながらないため、送料込みで利益が残るよう設定する必要があります。
規格外商品も販売できる
形や色味がJAの基準に満たない農作物の場合も、安全性や味に問題がなければ農業ecサイトを通じて販売が可能です。
生産者はフードロスの削減につながり、お客さんはお手軽な値段で商品を購入できるため、生産者と消費者の双方にとって大きなメリットになります。
実際、楽天市場等のネットショップでも「訳あり商品」として特集が組まれることもあり、規格外商品をきっかけとしてブランディングにつながるケースもあります。
顧客の声を収集できる
JAを介してスーパーや飲食店に出荷された農作物について、実際に口にした消費者の声を生産者が直接耳にする機会は多くありません。
ecサイトを開設すると、商品に対する口コミ・レビューなど顧客の声を集めることができ、商品の改善点を見つけたり、さらなる集客の手段としても活用したりできるメリットもあります。
ただし、顧客の声は嬉しいものばかりではなく厳しい意見も含まれるため、品質管理を徹底し、業務改善に繋がる意見として前向きに捉えることが大切です。
農業ec構築におすすめのサイト
ecサイトを開設する手段は、大きく「モール型」「産直」「ASP」に分かれます。
ここでは、専門的な知識がなくても開設しやすいecサイトを中心に、農作物の販売に適したおすすめのecサイトの種類をご紹介します。
モール型EC
モール型ecサイトとは、あらゆるカテゴリの商品を取り扱う通販サイトが集められた、ネット上の大型商店街とも言えるプラットフォームです。
代表的なプラットフォームとして「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」などがあり、自社サイトを作る必要はなく、商品ページさえあれば、出店料やシステム利用料などを支払うことで利用できます。
主要のモール型ecサイトは1,000万人以上の月間利用者数を誇り、大手サイトに掲載しているため、人気のショップになれば効果的に集客できる点が魅力です。
オンライン直売所
オンライン直売所とは、主に農作物や水産物などの生鮮食品を直接販売できるプラットフォームのことです。
一般消費者向けには「食べチョク」や「ポケットマルシェ」などがあり、他にも飲食店向けの「ぐるなび仕入れモール」など、ターゲットや特徴が異なるプラットフォームが揃っています。
モール型ecサイトと比較して集客力は劣りますが「食材を求めている」という目的がはっきりとした利用者が多いため、商品が購入されやすいメリットがあります。
ASP型ec
ASP型ecサイトとは、ネットのクラウドサービス上で提供される機能を活用して、自社サイトを構築できるプラットフォームです。
主なサービスとして「Shopify」「BASE」「STORES」などがあり、それぞれ利用できるテンプレートや商品写真の登録数などが異なります。
デザインのテンプレートを購入すれば自由にサイトをデザインすることが可能ですが、支払方法やお礼メールの設定、サイト名やロゴを決めたりなど、初期設定すべきことが多々あります。
そのため、もしASP型ecサイトを始めたいという場合、ネットショップ構築が可能なコンサルティングサービスを検討することで、適切に設定してもらうことが可能です。
成功する農業ecサイトの選び方
結論を言うと、農家がecサイトを始めるなら「食べチョク」や「ポケットマルシェ」といったオンライン直売所がおすすめです。
なぜなら、オンライン直売所はサイトを構築する必要がなく、管理が不要なため、農作物を通販で販売するハードルが低いからです。
一からサイトを構築すると、通販を始めるまでに時間がかかり「通販を試す」ということが難しくなります。
まずはオンライン直売所で販売してみて、運営に必要な作業やコストのイメージを掴んだうえでモール型ec・自社ecサイトなどに展開するのが良いでしょう。
農業ecサイトで売上を上げる6つの秘訣
農業ecサイトを開設するだけでは、残念ながら思うような自社商品の売上や収益アップを望むことはできません。
売上目標を達成するためには、効果的なwebマーケティング施策や効率的なecサイト運用をすることが重要です。
ここでは、webマーケティング施策とecサイト機能を活かして収益アップに繋げるための、6つの秘訣をお伝えします。
自社商品を効果的にアピールする3つの施策
売上や収益アップを実現するには、美味しくて値段がお手頃な農作物を揃えるだけでなく、顧客に自社商品の魅力を伝えることが必要です。
特に、ecサイトの運営において自社商品を効果的にアピールするには、webマーケティング施策が欠かせません。
そこで、具体的な3つのwebマーケティング施策について、収益アップのポイントも交えながら解説していきます。
SNS運用
X(旧:Twitter)やInstagramなどのSNSは、情報の拡散力が高いだけでなく、特定のターゲットに向けて商品を訴求することができ、農業とも相性が良い媒体です。
例えば、生鮮食品など特定のカテゴリに絞って商品に関する情報を発信していると、少しずつフォロワーが増えて「SNSを通じてecサイトを見てくれる人」も自然に増えていきます。
フォロワーを増やし認知を拡大するためには、魅力的な商品画像・動画を投稿することはもちろん、役に立つ情報やお得なキャンペーンなど、質の高いコンテンツを継続して発信することが重要です。
SEO対策
ecサイトにおけるSEO対策とは、主に楽天市場などのサイト内検索で自社商品を上位表示させ、集客する施策です。
たとえば、「産直野菜+おすすめ」などのキーワードで自社商品が上位に表示されれば、商品の購入意欲が高いユーザーの集客が期待できます。
ただ、楽天市場などのサイト内検索で上位表示させるには、独自のアルゴリズムを理解する必要があります。専門的なコンテンツの作成にはseoのスキルが必要になるため、外注化する前提で考えるのがおすすめです。
レビュー・口コミの活用
多くのecサイト利用者が重視するのが、購入者のレビューや口コミです。星5つ以上の高い評価や商品に対するポジティブな口コミは、販売促進に絶大な効果があります。
ただし、嘘偽りの口コミを増やすのは厳禁です。
レビューや口コミが多ければ、購入者が多い人気商品であることの裏付けにもなり、サイト内検索におけるSEOにも好影響を与える点も見逃せません。
レビューや口コミを自然に増やすのは難しいため、商品の評価を求めるアンケート用紙を同封したり、購入者にインタビューするなど積極的な対応をして、購入者の参考になる口コミを集めましょう。
農業ecサイト運用に欠かせない3つの機能
農業ecサイトを開設しても、サイトが不便であったり、顧客対応などに時間が掛かってしまうと、機会損失に繋がることもあります。
また、サイトのセキュリティに脆弱性があると、個人情報の流出などの重大事故に発展する可能性があり、ユーザーの不信感を招く恐れもあります。
そのため、余計な労力や損失が発生しないように、農業ecサイトの運用に必要な3つの機能をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
商品管理ツール
ecサイトには、在庫状況や受注件数の把握など商品全般の管理機能を付けることができます。
商品の出荷作業の効率化とともに、データ分析やヒューマンエラーの防止に役立ち、収益アップにも繋がる機能です。
なお、生鮮食品のように鮮度が重要な商品を扱う場合は、劣化防止のために在庫をリアルタイムで把握できるツールを選ぶと良いでしょう。
セキュリティ強化ツール
個人情報漏洩や不正アクセスなどの防止をするためにも、ecサイトのセキュリティは万全にしなければいけません。
ecサイトには個人情報やクレジットカード番号など、ハッキングする価値が高い情報が多く、犯罪者にとって格好の標的になる恐れがあります。
そのため、セキュリティに関するツールはコストを惜しむことなく、最新の機能を付けるようにして、サイト上でも安全性が担保できているよう明記することが大切です。
問い合わせフォーム
ECサイト利用者が安心して商品を購入するため、問い合わせフォームも必要不可欠な機能です。
消費者の声を確認できるだけでなく、商品に興味を持った企業からの問い合わせがあれば、ビジネス拡大のチャンスを掴めるかもしれません。
また、問い合わせフォームに入力された顧客情報を活かして、キャンペーン情報を送付するなど収益アップにも繋がります。
成功する農業ecサイトの始め方と収益アップの方法まとめ
農業ecサイトは、オンライン直売所で手軽に始められることはもちろん、自社だけのecサイトを立ち上げることも可能です。
もし本格的に農業ecサイトを始めたいが、戦略に不安がある方は、ぜひ弊社EC-Consulting Japanへご相談ください。
弊社は、モール型ecサイトの制作および運用に特化したコンサルティングを行い、Yahoo!ショッピング Best Store Awardsで2年連続表彰されるなどの実績があります。
本記事でもご紹介したSEOやレビュー対策にも強みがあり、売れ続けるecサイトに導くワンストップサービスを提供していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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