【実践的】ECサイト運営を勉強する方法6つ|役立つ本と取得すべき資格を解説
「ECサイトを運営するには、まず何から勉強すべき?」
「ECサイトの運営に必要な資格はある?」
ECサイトの運営に新たに携わることになり、何から勉強すればいいのかとお困りではありませんか?
ECサイトの運営では、戦略の立案から販促施策や顧客対応に至るまで、幅広い業務が発生するため、成功するにはそれぞれの知識を正しく身につける必要があります。
そこで本記事では、ECサイトを運営するための勉強方法について、詳しく解説していくので、これからECサイトの運営に携わる方必見です。
ECサイト運営を勉強する6つの方法
年々拡大を続ける国内EC市場は、新規参入のハードルが上がっている状況です。
EC事業に新規参入する事業者が成功するには、すでにECサイトを運営している競合よりも優位に立つ必要があるため、専門知識やスキルの習得は必須といえます。
まずは、ECサイト運営の知識を習得するための6つの方法について解説するので、本項目を参考に、ご自身に合った勉強方法を見つけてみてください。
| 勉強方法 | 費用 | 勉強時間 | ハードルの高さ |
|---|---|---|---|
| 本・書籍を読む | 1冊1,500円~3,000円程度 | 1冊3時間~6時間程度 | 低 |
| Webサイトの記事を読む | 無料 | 1記事5分〜20分程度 | 低 |
| YouTubeなどの動画を観る | 無料 | 1本10分〜30分程度 | 低 |
| オンライン講座を受講する | ・1講座1,500円〜30,000円程度
・月額1,000円〜2,000円程度で見放題 |
1講座10時間〜20時間以上 | 中 |
| 勉強会・セミナーに参加する | 数千円〜数十万円 | 1時間〜8時間程度 | 中 |
| 自分でECサイトを立ち上げる | 数千円~ | 10時間〜30時間程度 | 高 |
本・書籍を読む
ECサイト運営の概念や全体の理解には、本や書籍を読むことをおすすめします。電子書籍であれば隙間時間に勉強でき、発行年が新しければ中古本や図書館の本も情報源となります。
一般的なビジネス書では約200ページ~300ページ程度のものが多く、1冊あたり3時間~6時間程度で読むことができ、繰り返し読んだり実践と組み合わせたりすることで知識を定着させられます。
ECサイト運営の勉強に役立つ本や書籍を探す際には、自身の状況や目標から逆算する形で、必要な考え方やスキル、テクニックを得られるものを選ぶと良いでしょう。
Webサイトの記事を読む
Webサイトの記事は、ECサイト運営の特定の情報に特化しているものが多く、本や書籍から得た知識を補完する目的で読むのもおすすめです。
本や書籍よりも情報の鮮度が高く、1記事あたり約5分~15分程度で読めるため、隙間時間でECサイトの運営に必要な知識を身につけられます。
Webサイトの記事で勉強する場合は、企業の専門性や信頼性が高いなど、明確な根拠をもとに情報を発信しているかどうかを確認しましょう。
また、手当たり次第に記事を読むのではなく、「SNSを活用した集客方法」や「ECモールのイベント対策」といった具体的なテーマに沿って読み進めることで、効率的に学習を進められます。
YouTubeなどの動画を観る
YouTubeなどの動画を使った勉強方法は、ECサイトを初めて運営する方にもおすすめです。視覚的に学べるため、本やWebサイトでは理解しづらい方にも良いでしょう。
動画ごとに解説するテーマが絞られているので、特定のツールや機能の使い方、商品画像やショップのデザインを学びたい場合に便利です。
倍速再生に対応しており、作業をしながらでも視聴できるので、時間を有効に使いたい人にもおすすめの勉強方法です。
ただ、YouTubeは誰でも情報発信ができるので、Webサイトの記事と同様に、信頼できる情報源であるかどうかの見極めが大切となります。
オンライン講座を受講する
ECサイトの運営の知識は、オンライン講座の受講でも学べます。
例えば、UdemyやSkillshareをはじめとしたサービスでは、専門知識をもつ講師が動画での講座配信を行っており、課題や演習といった実践的な内容が含まれる場合もあります。
特に、EC事業に特化した企業が主催するオンライン講座では、実務の中で蓄積されてきたノウハウをもとに、考え方やテクニックを教えてくれるので、特におすすめです。
企業に属する従業員の立場で学ぶのであれば、厚生労働省のリスキリング助成金が支給される可能性もあるので、学び方によっては非常に費用対効果が高い勉強方法といえます。
勉強会・セミナーに参加する
ECサイト運営の勉強会やセミナーに参加すれば、第一線で活躍するECサイトのプロが持つ、専門知識やノウハウを習得できます。
勉強会・セミナーには、会場で参加するワークショップ形式とオンライン形式があり、一般的な受講時間は1時間~8時間程度となっています。
勉強会の後に、質問の場や個別のコンサルティングの時間が設けられている場合もあるので、参加前に疑問点や質問内容を控えておくことをおすすめします。
また、本やYouTube動画のように見返せないため、メモを取りながら聞くことを意識し、学んだことを実践して知識を定着させることが大切です。
自分でECサイトを立ち上げる
ECサイト運営の実務について詳しく学びたい方は、自分で実際にECサイトを立ち上げて、実務の中で勉強する方法もあります。
BASEやShopifyといったASPプラットフォームを利用すれば、無料で手軽にECサイトを構築できます。プログラミングなどの専門知識も必要ないため、初心者の方でも取り組みやすいでしょう。
自分でECサイトを立ち上げる場合は、実務を通して学ぶ関係から、勉強内容はプラットフォームの基本操作や初期設定などが中心となります。
時間に余裕がある場合は、実際に商品を販売してみることで、商品の仕入れから配送、顧客対応といった基本の流れが身につけられるのでおすすめです。
ECサイト運営の勉強に役立つ本・書籍3冊
ECサイトを運営するための勉強方法について解説してきましたが、ここからはECサイト運営の勉強におすすめの本・書籍を3冊ご紹介します。
本や書籍は、ECサイト運営に必要な知識や考え方、実務のテクニックに至るまで体系的に解説しているものが多く、ECサイトの運営を全体像から掴みたいと考えている方の勉強にもおすすめです。
気になるものがあれば、ぜひ手に取ってみてください。
図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本
「図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本」は、新たにECサイトの運営担当者になった方が必要な知識を分かりやすく吸収できる、入門書とも言える1冊です。
自社ECサイトとECモールへの出店について、出店から集客方法まで解説しているため、新たに自社でEC事業部を設立するケースにも役立てられます。
ECサイトの開設方法から収益化に至るまでの流れを体系的に勉強できる構成なので、ECサイト運営の全体像を知りたい方にも良いでしょう。
先輩がやさしく教えるEC担当者の知識と実務
「先輩がやさしく教えるEC担当者の知識と実務」は、ECサイト運営の初心者が知識を身に付けることを想定した1冊です。
「EC・物販以外の業界から入ってきた人にも分かりやすく」をコンセプトに解説されており、本文が会話形式になっているため、専門知識を持たない人にも読みやすくなっています。
ECサイト運営の全体像の把握から、売上高に影響を与える要素や売上を作る商品作りに至るまで詳しく学ぶことができ、実務に役立つ実践的なノウハウを習得できます。
1円で売れ! 禁断のネットショップ儲けのカラクリ
「1円で売れ! 禁断のネットショップ儲けのカラクリ」は、著者の松下直人氏がYahoo!ショッピングのECサイト運営で学んだ実践的なノウハウをまとめた1冊です。
本書では、松下氏の実体験をベースに、手取り11万円の状態から年収3,000万円に至るまでに実際に行った施策を紹介しており、知識がない状態から成果を挙げるための考え方が身につきます。
売れる商品ページの作り方や、売上を生み続ける販売手法といったテクニックに加えて、ECサイトで失敗する原因や落とし穴も解説しています。
ECサイトで売上を上げ続けるための秘訣がまとめられているので、ECサイトの運営に携わる人にはぜひ読んでいただきたい1冊です。
ECサイト運営に活かせる7つの資格・検定
ECサイトの運営に資格は必須ではありませんが、資格を取得していることは、実際にECサイトを運営する際に多くの場面で役立ちます。
資格勉強の中で専門性が高い知識が身につくので、可能であれば取得することをおすすめします。
ここでは、ECサイトの運営に役立つ7つの資格をご紹介していくので、興味があればぜひ取得してみてください。
ネットショップ検定
ネットショップ検定とは、ECサイトにおける実務能力を有することを証明する検定となっており、合格者は「ネットショップ実務士」の資格を得られます。
試験では、商品管理や顧客対応などの実務で必要な考え方に加えて、ECサイト運営に関連する法規といった幅広い知識が問われます。
本検定は3段階にレベル分けされており、レベル1・2は公式テキストから出題されるものの、レベル3ではECサイトでの実務経験や実績が認定基準に影響するため、一気に難易度が上がります。
通販エキスパート検定
通販エキスパート検定は、ECサイトに限らず通信販売全般の知識を持つスペシャリストであることを証明するための検定試験です。
名前からネットショップ検定に近い印象を受けるかもしれませんが、ネットショップ検定がECサイトの実務知識を求められることに対し、通販エキスパート検定は戦略面を重視した内容となっています。
1級~3級でレベル分けされており、3級では基本的な業務知識を問われ、1~2級では広告・法律に関わる内容や、戦略立案・マネジメント能力といった高い専門性を求められます。
出題範囲には、TVショッピングやカタログ通販といった販売チャネルも含まれるため、関連法規も含めると広範な知識が必要となります。
ネットショップマスター資格
ネットショップマスター資格は先の2つの検定とは異なり、認定講座を受講した後の座学試験に合格することで取得できる資格です。
ECサイトの実務に基づいた内容のため、出題の方向性はネットショップ検定に近いですが、当資格は「超実践型」として最新情報を積極的に取り入れている点が異なります。
ベーシックコースでは、ECサイト運営に初めて取り組む担当者が必要な知識を専門家から1日で学べるほか、各種ASPの利用料が割引になるといったメリットもあります。
ITパスポート
ITパスポートは、「ITを利用するすべての人が備えるべき基礎知識」を証明することを目的とした国家資格で、国家資格の中では難易度が易しめとなっています。
試験問題は、経営全般(ストラテジ系)・IT管理(マネジメント系)・IT技術(テクノロジ系)の3分野から出題されます。
パソコンや情報セキュリティに関する知識だけでなく、企業活動でITを活用するためのマーケティングや法務に関する知識も問われます。
ITパスポートの資格取得では、情報漏洩や個人情報保護への正しい理解を深められることに加え、経営戦略を元にマーケティング施策を策定するなど、ECサイト運営の実務に活きる知識が身につきます。
ウェブ解析士
ウェブ解析士は、データの分析に特化した資格となっており、ECサイトの運営においては、アクセス解析や顧客行動の理解、戦略立案などに役立てられます。
例えば、ECサイトの売上を改善する際には、客単価や転換率などのデータを正しく読み取る必要がありますが、データ解析の知識があれば、データに基づき最適な施策を策定することが可能です。
分析・改善の考え方が身につくことで、売上向上のための戦略立案だけでなく、広告費用の無駄を減らしたり、機会損失を防ぐことにもつながります。
初級・上級・マスターの3段階でレベル分けされており、初級はデータ抽出を正確に行える状態を想定しており、上級では戦略立案や改善提案を行えるレベルを目指します。
マスターは、高度なコンサルティングや人材育成を行える最上位レベルとなっているため、ECサイトの運営では初級または上級のスキルの取得を目標に勉強してみてください。
Googleアナリティクス認定資格
Googleアナリティクス認定資格とは、Googleが提供するアクセス解析ツールへの専門知識を持つことを証明する資格で、「GAIQ」とも呼ばれています。
「Googleアナリティクス」は以前のツール名であり、現在は最新版となる「GA4」の操作方法やレポートの読み方などが出題されます。
ShopifyはGoogleアナリティクスとの連携に対応しており、楽天市場・Yahoo!ショッピングでは一部機能が利用できるため、自社ECサイト運営に活かしやすいでしょう。
Google公式学習コンテンツの「スキルショップ」で勉強でき、デモアカウントでの操作練習にも対応しているため、初心者でも操作方法から身につけることが可能です。
注意点として、Googleアナリティクス認定資格の認定証には1年間の有効期限が設定されているため、毎年再取得が必要になります。
その他販売系の資格
実店舗での販売資格を保持している事業者においても、販売する商品の種類によっては、別途オンライン販売の資格取得が必要になることがあります。
お酒を実店舗で販売する際には「一般酒類小売業免許」が必須ですが、ECサイトで販売する場合は「通信販売酒類小売業免許」の免許がなければ販売することができません。
オンライン販売専用の資格が必要になる商品はお酒に限られますが、医薬品をECサイトで販売する場合は「店舗販売業許可」に加えて「特定販売」の届け出も必要となります。
新たにECサイトを立ち上げる場合などは、商品の販売に必要な資格の有無について必ず確認しておきましょう。
| ECサイトで販売する商品 | オンライン販売に必要な資格 |
|---|---|
| 酒類・アルコール | 通信販売酒類小売業免許 |
| 自家製・手作りの食品 | 食品営業許可各種
(飲食店営業許可・菓子製造業など)
※既製品を仕入れる場合は不要 |
| 医薬品 | 店舗販売業許可・特定販売の届け出 |
ECサイト運営の勉強に役立つ「リスキリング助成金コース」とは?
弊社EC-Consulting Japanでは、ECサイト運営の実務に役立つ知識を専門家から直接学べる手段として、「リスキリング助成金コース」を提供しています。
企業に所属する従業員の方が学ぶ場合は、厚生労働省の「リスキリング助成金」の支給対象となり、費用対効果が高い勉強方法となっています。
ここでは「リスキリング助成金コース」を受講するメリットについて解説するので、ECサイト運営の勉強方法でお困りの方は、本項目を参考に利用を検討してみてください。
実務で役立つ画像作成のノウハウを学べる
Canvaを活用して画像作成を勉強するコースでは、ECサイトの訴求に効果的な画像作成のスキルやノウハウを身につけることが可能です。
難易度別に展開されているので、Canvaの基本操作から、客単価の上げ方といったECサイトの売上を上げる考え方まで、自分のレベルに合わせた勉強を効率的に進められます。
ECサイトにおいては、バナーや商品の画像が顧客との最初の接点になるため、画像作成のノウハウを学ぶことで、競合よりも選ばれるショップになり、売上アップも実現できます。
ライブ配信で売上につなげるスキルが身につく
イベント的な限定感があるライブコマースは、購入までのハードルを下げられる点からエンゲージメント率が高く、ECサイトの運営者が積極的に取り入れたい販売手法といえます。
しかし、ライブコマースのノウハウを教えてくれる企業はまだ少ないのが現状で、「やってみたいけどやり方が分からない」といった声もよく聞かれるところです。
ECサイトのコンサルティングを多く手掛けてきた弊社は、TikTok Shopの運用代行を行っており、ライブコマースを成功に導くため、確かな実績に基づきノウハウをお伝えします。
カリキュラムでは、売れる配信の要素や配信プラットフォームの選び方といった基礎から、コメントやトラブルへの対応方法に至るまで、分かりやすく解説していきます。
ライブ配信に取り組んでいる企業は少ないので、早い段階でスキルを習得することが競合との差別化に役立つでしょう。
勉強のためのサポートが充実している
弊社のリスキリング助成金コースでは、勉強の進捗を学習管理システムで管理するため、理解度に合わせたサポートを提供することが可能です。
Canva研修では、弊社での成功パターンをもとに「売れるデザイン」のポイントを伝えるだけでなく、デザインの流行やAIツールの使い方といった関連知識も身につけられます。
また、ライブコマース研修では、プラットフォームの選び方から見落としがちな法令までお伝えし、「現場で今すぐ活かせるノウハウ」にこだわったサポートを行っています。
リスキリング助成金制度の対象となる
弊社のリスキリング助成金コースは、厚生労働省の「リスキリング助成金」の対象となっており、人材育成の費用がネックになっている企業にもおすすめです。
リスキリング助成金は「従業員の人材育成」という目的を満たしていれば、多くの場合で支給対象となるため、低コストで高品質の人材教育が可能となります。
業務時間内で勉強を進められるので、従業員に負担が少ない点もメリットです。有給教育訓練休暇制度を導入している企業であれば、教育訓練休暇等付与コースの対象となるため、休暇を取得して学ぶことも可能です。
リスキリング助成金は国の予算の範囲内で支給されるため、年度の途中で受け付けを終了する場合もあります。そのため、リスキリング助成金の利用を考えている場合は、早めのご相談をおすすめします。
ECサイト運営のおすすめ勉強法と役立つ本・資格|まとめ
本記事では、これからECサイトを運営する方に向けて、おすすめの勉強方法をご紹介してきました。
ECサイトは年々参入事業者が増えているため、既存の競合よりも優位に立つためには、運営に必要な専門知識を習得したうえで、正しく運営していくことが必須といえます。
ECサイトの運営ノウハウは本や書籍でも身につけられますが、eラーニングではEC業界のプロから直接講習を受けることで、実務で役立つ考え方や手法を吸収できます。
弊社EC-Consulting Japanが提供する「リスキリング助成金コース」は、第一線で活躍するプロのノウハウを費用を抑えて学ぶことが可能です。
競合と差をつけたい方、ECサイトの売上を伸ばして自社の柱としたい方は、ぜひ弊社EC-Consulting Japanまでご相談ください。
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