TikTok Shopの販売手数料は?手数料が上がった海外事例も解説

TikTok Shopの販売手数料は?手数料が上がった海外事例も解説

「TikTok Shopに出店したいけど、販売手数料がどのくらいかかるのか分からない」
「他のECサイトと比べて料金は高いのか安いのか知りたい」
「海外では手数料が上がったと聞いたけど、日本でも値上げされるのか不安」

このような疑問を抱えているEC事業者の方は、非常に多いのではないでしょうか。

TikTok Shopは魅力的な販売チャネルですが、料金体系を把握せずに出店すると、思わぬコスト負担で利益が圧迫される可能性があります。

実際に海外のTikTok Shopでは運営開始後に販売手数料の値上げが実施されており、日本でも同様の動きが起こるかもしれません。

この記事では、TikTok Shopの現在の販売手数料から海外での値上げ事例まで、料金に関する情報を網羅的に解説します。

TikTok Shopの日本での手数料と料金体系

プライスの文字

2025年6月30日に日本でサービス開始されたTikTok Shopの手数料と料金体系について、具体的な金額と仕組みを詳しく解説します。

日本版では比較的シンプルな料金体系が採用されており、初期参入しやすくなっています。

TikTok Shopの日本での手数料は売上の7%(税込)

日本のTikTok Shopでは、商品売上に対して一律7%(税込)の販売手数料が適用されます。

導入費用や月額固定費は一切不要で、商品が売れた時のみ手数料が発生する完全成果報酬型の料金体系です。

特筆すべきは、新規出店者への優遇制度です。アカウント開設から45日以内に基本設定を完了し、商品を3点以上登録すると、その後90日間は販売手数料が3%(税込)まで減額されます。

TikTok Shopの決済手数料とその他の費用

TikTok Shopの大きな特徴として、販売手数料に決済手数料が含まれている点が挙げられます。

クレジットカード決済、コンビニ決済、Apple Payなど、どの決済方法を利用しても追加の決済手数料は発生しません。

ただし、以下のような場合には別途費用が発生する可能性があります。

・返金処理時の手数料(一部の決済方法で発生する場合あり)
・広告配信を利用する場合の広告費用
・配送業者への配送料
・フルフィルメント(※未導入)利用時の保管・配送手数料

将来的にはTikTokが配送を代行するFBTサービスが導入される予定ですが、現時点では配送は出品者が自社で行う必要があり、配送業者への支払いは別途発生します。

TikTok Shop海外の手数料と値上げ事例

虫眼鏡とミニチュアの人々

TikTok Shopは日本より先に多くの国でサービスを開始しており、その中で手数料の変更も複数回実施されています。

海外での手数料変更事例は、日本での将来的な料金改定を予測する上で重要な参考情報となります。

多くの国で初期の優遇料金から段階的な値上げが行われているので、ぜひ目を通してみてください。

東南アジア各国のTikTok Shopの手数料比較

東南アジア地域では、TikTok Shopが最も早く展開された市場の一つです。

各国の販売手数料は以下の通りとなっています。特に注目すべきは、多くの国で商品カテゴリごとに異なる手数料率が適用されていることです。

シンガポール 商品により手数料が異なる
マレーシア 商品カテゴリ別で3%〜7%程度
タイ 商品価格の5%程度
ベトナム 商品価格の5%〜10%程度
インドネシア 商品カテゴリ別で5%〜15%程度

東南アジア諸国では市場の成熟度に応じて手数料体系が調整されており、競合他社との関係や現地の商習慣も反映されています。

アメリカのTikTok Shopの手数料値上げ事例

アメリカでは2023年のサービス開始時、新規出店者向けに0%の手数料キャンペーンを実施していました。

しかし、2024年4月1日から6%の紹介手数料が導入され、2024年7月1日からは8%に引き上げられました。

2025年5月時点では、ほとんどの商品カテゴリで6%の手数料が適用されており、一部のジュエリー商品については5%という低い手数料が設定されています。

イギリスのTikTok Shopの手数料値上げ事例

イギリスでもアメリカと似たような経緯を辿っており、2024年9月2日からTikTok Shopの手数料が5%から9%に大幅に引き上げされました。

ただし、TikTokライブ配信やショッパブル動画(商品購入リンク付きの動画)の投稿目標を達成した出品者は手数料の引き下げが可能で、家電・コレクション商品カテゴリでは条件を満たせば5%の手数料で販売できます。

海外の手数料事例から読み取れるのは、TikTok Shopが市場浸透を重視した初期戦略から、収益性を重視した成熟期戦略へと転換すると、手数料が増加することです。

日本市場でも今後、TikTok Shopが浸透してきた時点で手数料アップのパターンが予想されるので、TikTok Shopへの参入を考えている方は考慮しておきましょう。

TikTok Shopと他ECサイトの手数料を比較

AからDの札を眺めるミニチュア

ここからは、TikTok Shopの手数料を正しく評価するため、国内主要ECモールやECサイト構築サービスとの詳細比較を行います。

ECサイトのプラットフォームとしてTikTok Shopと他サービスを比較検討したいという方は、参考にしてみてください。

TikTok Shopの手数料と主要ECモールの料金比較

まずは、主要なECモールの手数料を確認していきましょう。

Amazon ・基本販売手数料はカテゴリ別で8%〜15%
・FBA利用時は配送
・保管手数料が別途発生
・大口出品の場合は月額4,900円(税込)
楽天市場 ・月額出店料は19,500円〜100,000円(税込)
・システム利用料は月間売上高の2.0%〜7.0%
・決済手数料は2.5%〜3.5%
Yahoo!ショッピング ・初期費用
・月額費用は無料
・ストアポイントの負担は1%〜15%
・決済手数料は3.24%(税込)
BASE ・月額費用は無料
・決済手数料は3.6%(税込)+40円
・サービス利用料は3%(税込)

この比較から、TikTok Shopの7%という手数料は中程度の水準にあることが分かります。

とはいえ、TikTok Shopの利点は月額固定費が不要な点や決済手数料込みという点です。このような点を加味すると小規模事業者にとってはかなり有利な料金設定と言えるでしょう。

ECサイト構築サービスとの総合コスト比較

続いては、ECサイト構築サービスと比較していきましょう。

Shopify ・月額費用は33ドル〜399ドル
 (日本円で約4,900円~59,200円)
  ※2025年8月時点概算
・決済手数料は3.25%〜3.9%
・機能によって、追加アプリ費用が発生
STORES ・月額費用は無料〜2,980円(税込)
・決済手数料は3.6%〜5%
・振込手数料は275円(税込)

自社でECサイトを構築する場合は、基本的に月額の使用料が発生することを念頭におく必要があります。

一方で、TikTok Shopは出店自体は無料なので、出店のハードルが低いプラットフォームと言えます。

また、ECサイト構築サービスを使用する場合は、サイトを作成する時間が必要となるためスピーディーな出店は難しいと考えておきましょう。

TikTok Shopの手数料に関する注意点

感嘆符の吹き出し

TikTok Shopを利用する上で、現在の手数料や料金体系だけでなく、将来的な手数料値上げリスクも考慮した運営計画を立てることが欠かせません。

海外での手数料値上げ事例を踏まえ、事前に準備しておくべきポイントを解説します。

  • 手数料値上げを想定した価格設定にする
  • 販路を分散してリスクを回避する
  • 総合的なコスト管理を行う

手数料値上げを想定した価格設定にする

海外のTikTok Shopでは、サービス開始後に段階的な手数料値上げが実施されています。

日本でも同様の動きが起こる可能性を考慮し、現在の7%(税込)という手数料を前提とした価格設定だけでなく、将来的に10%程度まで上がっても収益性を維持できる価格設定を心がけましょう。

価格が安ければ安いほど、ユーザーは購入しやすいですが、薄利多売になってしまうと、手数料上昇時に赤字転落するリスクがあるため注意が必要です。

販路を分散してリスクを回避する

TikTok Shopへの出店を検討している場合は、TikTok Shopのみに依存せず、自社ECサイトや他のECモールとの併用でリスクを分散することも効果的な対策となります。

TikTok Shopの手数料変更時にも柔軟に対応できる販売体制を構築しておけば、急な料金改定にも慌てることなく対処できるでしょう。

また、TikTokはガイドラインが厳しいSNSでもあるので、ガイドライン違反を行えばアカウントの削除も考えられます。

販路を複数持っておくことで、ガイドラインの改定で商品が販売できなくなるといった問題にも対応できると言えます。

総合的なコスト管理を行う

ここまで、TikTok Shopの手数料を詳しく解説してきましたが、TikTok Shopの運営では、販売手数料以外にも以下の部分で費用が発生します。

・配送費
・梱包材費
・動画制作費
・ライブ配信の人件費 など

そのため、商品の販売価格を検討する際は、上記の費用を含めた総合的な利益計算が必要です。

また、新規出店者の優遇期間を最大限活用し、手数料が少ない間に顧客基盤を構築することも効果的な戦略です。

定期的な収益分析により、手数料負担の重い商品と軽い商品を見極め、商品構成を最適化していくことで、手数料変更リスクに備えることができます。

EC-Consulting JapanのTikTok Shop運用代行サービス

EC-Consulting JapanのTikTok Shop運用代行サービス

ここまで、TikTok Shopの手数料や料金体系を解説してきましたが、TikTok Shopに参入するなら利益をしっかり出したいと考えている方がほとんどでしょう。

コストを抑えながら効率的に運営したいとお考えなら、EC-Consulting JapanのTikTok Shop運用代行サービスがおすすめです。

EC-Consulting Japanは、2,000社を超える豊富なEC支援のノウハウを活かし、TikTok Shopで商品を売る方法にも精通しています。

クライアントそれぞれに最適なサービスを提案いたしますので、TikTok Shopの収益性を向上させたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

TikTok Shopの販売手数料と海外の値上げ事例まとめ

今回はTikTok Shopの手数料と海外における手数料の値上げ事例を詳しく解説してきました。

日本のTikTok Shopでは現在7%(税込)の販売手数料が設定されており、新規出店者には90日間3%(税込)の優遇制度があります。

今後、7%(税込)から増加する可能性はありますが、競合の少ない今のうちに参入するのがおすすめです。

EC-Consulting Japanでは、TikTok Shopへの出店を一から徹底サポートいたします。参入を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

ECのプロ集団がTikTok Shop参入を徹底サポート!keyboard_arrow_right

記事の監修者

EC-Consulting Japan株式会社 代表取締役社長

松下 直人

松下 直人

会社員時代に個人輸入した商品をネットで売ったことがきっかけで、EC事業に目覚める。
その後輸入から販売までのフローを組織化し、EC-Consulting Japan株式会社を創業。
現在は自社で複数のネットショップを運営しながら、自信の経験と自社の成功&失敗事例を元に、副業の個人から中小零細企業まで幅広くサポートしている。

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