情報商材の詐欺に騙された話|36万円の失敗から学んだこと

2026.04.17

みなさんこんにちは。松下です。
現在はYahoo!ショッピングの認定パートナーとして、EC事業の運営や支援を行っていますが、かつての私は副業で失敗を繰り返す、ごく普通の会社員でした。

今回は、私が過去に「情報商材」という形で36万円もの大きな損失を出した経験を紐解きます。
なぜ当時の私が騙されてしまったのか、そして現代のビジネス環境において、甘い言葉の裏に隠された詐欺的な手口に遭わないためにはどうすべきか。私の恥部とも言える失敗を、包み隠さずお話しします。

記事の内容は動画でもご覧いただけます。

1. 成功が招いた慢心と「24時間限定」の誘惑

私の副業生活は、13年間の会社員生活の中で募った「将来への漠然とした不安」から始まりました。
本業以外に収益の柱を作りたい一心で、さまざまなビジネスに手を出しては挫折する日々。

そんな折、ある物販ビジネスをテーマにしたブログとメルマガに出会いました。

全財産13万円での勝負と、最初の「成功」

そのメルマガである日、
「通常12万円のノウハウを、24時間以内に限り6万円で提供する」というオファーが届きました。
当時の私の全財産はわずか13万8,000円。生活費を考えれば、6万円の出費は極めてリスクの高い賭けでした。

しかし、別のメールアドレスを使って再度登録し直してまでチャンスを窺い、最終的に私はその商材を購入しました。
驚くべきことに、この最初の投資は「当たり」だったのです。

メルカリやヤフオクを活用した堅実な物販ノウハウにより、1ヶ月目に4万円、2ヶ月目に11万円、3ヶ月目には20万円の利益を上げることに成功しました。

「無敵モード」という致命的な錯覚

この成功体験が、私の金銭感覚と危機管理能力を麻痺させました。

「情報商材は稼げる」「より高額な投資をすれば、より早く、より大きなリターンが得られる」――。

この成功による慢心、いわゆる「無敵モード」に入ってしまったことこそが、次なる大きな落とし穴への入り口となってしまったのです

2. 36万円の中国輸入コミュニティで直面した崩壊

最初の成功で手元に資金ができた私は、「次はもっと大きな市場を狙うべきだ」と考え、
中国輸入をテーマにした高額コミュニティのセミナーに足を運びました。

新大阪の会場は異様な熱気に包まれており、登壇者は華々しい実績を並べ立て、
「今、この場での決断なら72万円を36万円にする」と宣言しました。

機能不全に陥っていたサポートの実態

「前の成功を再現できるはずだ」と信じ込んだ私は、24回払いのカード決済で入会を決めました。
しかし、入会後に待っていたのは、数万円の商材よりも遥かに質の低い、劣悪な環境でした。

・放置される受講生:
質問を送っても返信は1週間後。ようやく届いた回答は「Googleで検索してください」という一言だけでした。

・希薄すぎるコンテンツ:

数時間の動画があるだけで、数日で全てをやり切ってしまうほど内容が薄かったのです。

・素人が教える体制:
指導に当たっていたのは代表者ではなく、少し先に実績を出しただけの「元生徒」たちでした。

期待していた「プロの知見」はどこにもなく、単に過去の情報を再生産しているだけの、無責任な組織の姿がそこにありました。

3. 計画的な「夜逃げ」とマーケティング手法の悪用

被害が決定定的になったのは、入会からわずか数ヶ月後のことです。
それまで細々と続いていたグループチャットが突如として閉鎖され、続いて会員サイト自体もインターネット上から消滅しました。

連絡手段の遮断とはぐらかし

運営側に問い合わせても「リニューアル中である」と定型文ではぐらかされるばかり。
やがてメールの返信も途絶え、教えられていた電話番号さえも「現在使われておりません」というアナウンスが流れるようになりました。

これは、最初から「逃げること」を前提に組まれた、極めて計画的な犯行でした。

「プロダクトローンチ」の負の側面

彼らが悪用したのは、短期間で爆発的に商品を売る「プロダクトローンチ」という手法です。
本来は価値ある商品を広めるための優れた手法ですが、悪意ある販売者はこれを「一気に集金して姿を消すため」の道具にします。

彼らのゴールは受講生の育成ではなく、セミナーという閉鎖的な空間で数千万円、数億円という単位の現金を回収すること。
キャパシティを超えた集客によってサポートが破綻することは百も承知で、クレームが炎上する前に組織ごと消滅させる。これが、彼らの常套手段なのです。

4. 悪質な販売者にカモにされないための「三つの防衛線」

36万円という高い授業料を払って、私が学んだ教訓は
「情報の価値」以上に「発信者の姿勢」を注視すべきだということです。

皆さんが同様の被害に遭わないために、以下の確認事項を徹底してください

① 事業としての「実体」が確認できるか

会社名や本名を公開していることは大前提ですが、さらにその人物が「情報の販売」以外に
、実際のEC運営などの実業で収益を上げているかを必ず確認してください。

「教えること」だけで稼いでいる人ではなく、現在進行形で現場の痛みがわかる実務家を選ぶべきです。

② 物理的な「逃げ場のない拠点」を持っているか

所在地がバーチャルオフィスのみの場合、トラブル発生時に即座に契約を解除して姿を消されるリスクがあります。
実在するオフィスがあり、スタッフが稼働している実態があるかは、信頼性を測る大きな指標となります。

③ 「デジタルタトゥー」を恐れる倫理観があるか

今の時代、一度ネット上で悪評が立てば、一生消えない「デジタルタトゥー」として残ります。
私のように顔と名前を出し、Yahoo!ショッピングの認定パートナーといった外部の公的な評価を受けている人間は、不誠実な行動によってキャリアを失うことを何よりも恐れます。

守るべき実績と信用がある人こそが、選ぶべきパートナーです。

5. 結論:豪華なパッケージに隠された空虚な本質

最後に、悪質な情報商材の本質を一つの比喩でお話しします。
それは、**「中身の入っていない、豪華なパッケージの弁当」**です。

販売者は、高級車やブランド品、豪華な会場を使い、パッケージを徹底的に美しく飾り立てます。
そして「今だけ半額」「あなただけに」という甘い言葉で、あなたにその弁当を売りつけます。しかし、いざ蓋を開けてみれば、中身は空っぽか、到底食べられないような粗末なものしか入っていません。

抗議しようと店を探しても、その店は最初からタイヤのついた移動販売車であり、お金を受け取った瞬間に、彼らは別の場所へと走り去っています。

ビジネスに魔法の杖は存在しません。成功への道は、信頼できる人物を選び、堅実なノウハウを泥臭く継続すること以外にないのです。
私のこの苦い経験が、皆さんの大切な資産と時間を守るための一助となれば幸いです。

【付録】騙されないためのチェックリスト

もし、皆さんが魅力的なオファーに出会ったときは、決済ボタンを押す前に一度立ち止まり、以下の項目をセルフチェックしてください。

✅発信者の名前を検索して、具体的な実績や、反対に悪い評判が出てこないか?
✅住所を地図検索して、実在のオフィスビルか、あるいはただの集合ポストではないか?
✅「誰でも」「簡単に」「すぐに」といった、ビジネスの本質から外れた言葉が多用されていないか?
✅自分の支払う金額が、その発信者の「逃げるコスト」を上回っていないか?

健全な投資は、あなたの未来を明るくします。しかし、盲目的な消費はあなたの資産を奪うだけです。賢明な判断を忘れないでください。

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記事の監修者

EC-Consulting Japan株式会社 代表取締役社長

松下 直人

松下 直人

会社員時代に個人輸入した商品をネットで売ったことがきっかけで、EC事業に目覚める。
その後輸入から販売までのフローを組織化し、EC-Consulting Japan株式会社を創業。
現在は自社で複数のネットショップを運営しながら、自信の経験と自社の成功&失敗事例を元に、副業の個人から中小零細企業まで幅広くサポートしている。

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