【FBAとは?】フルフィルメント by Amazonのメリット・デメリットを理解しよう!
2024.03.08
オンラインでの販売は便利ですが、商品の保管や発送に頭を悩ませる人は多いです。この記事では、FBA(フルフィルメント by Amazon)の基本からメリット、デメリットまでを解説します。
FBAを正しく理解し活用すれば、販売業務の効率化が図れます。FBAの活用方法を学べるので、ビジネスをさらに成長させたい方には必読の内容です。
FBAとは
FBAとは、Amazonの物流インフラを活用して商品の保管や梱包、配送までを代行するサービス。出品者は物流作業から手を離して、販売活動に集中できます。
出品者は商品をAmazonのフルフィルメントセンターに送り込むだけ。商品を送り込んだ以降は、注文が入るとAmazonが配送処理を担ってくれます。FBAを通じて提供される商品はAmazonプライムの対象商品となるため、多くの顧客へ魅力をアピール可能です。
FBAでは24時間365日対応のカスタマーサービスや返品処理も行われ、顧客満足度の向上に役立ちます。
しかし、FBAの利用にはいくつかの費用が発生する他、Amazonの定める基準に則った商品管理が求められます。適切な梱包やラベリング、流通加工、品質検品などの要件を満たす必要があるので、注意が必要です。
FBAの流れ
Amazonの国際配送ネットワークを活用すれば、国境を越えた販売も容易になり、ビジネス展開の幅が広がります。サービスの流れは、以下のとおりです。
- 出品者が商品をフルフィルメントセンターに送る
- フルフィルメントセンターで商品を保管する
- 顧客が商品を注文する
- Amazonが注文された商品を選び出す
- Amazonが商品を梱包する
- Amazonが商品を配送する
顧客からの問い合わせや返品対応もAmazonが行うため、出品者は販売活動に集中できる環境が整備されます。
FBAのメリット
AmazonのFBAのメリットは以下のとおりです。
- 時間と労力を節約できる
- 多様な支払い方法と国際配送が可能
- カスタマーサービスの質が向上し顧客満足度がアップ
- Amazonプライムバッジを獲得して売上アップ
- 在庫量の心配からの解放
- 返品処理がスムーズ
- 他のオンラインマーケットプレイスにも対応可能
時間と労力を節約できる
FBAを利用すれば、出品者は商品の準備や発送などの手間をAmazonに任せられます。商品をAmazonのフルフィルメントセンターに送るだけで、あとは自動化されたシステムがオーダー処理から発送までを管理してくれるからです。
Amazonの物流により、出品者は商品管理や発送作業にかかる時間を節約し、マーケティングや販売戦略に集中可能です。Amazonの広範な物流ネットワークを活用することで、個々の注文を自分で管理する必要がなくなります。
専門的なスキルやリソースを必要としないのも大きなメリットです。シンプルな管理によって品切れのリスクも低減されます。シーズンによる出荷量の変動へも柔軟に対応可能。ピーク時の出荷負荷もAmazonに委ねられるため、出品者はビジネス拡大に向けての労力を注げます。
多様な支払い方法と国際配送が可能
オンラインショッピングにおいて、複数のクレジットカードや電子決済システムに対応しているかは重要な要素です。多様な支払い方法があることで、顧客は自分に都合の良い方法で支払いでき、スムーズなショッピング体験を得られます。支払い方法が限られていると利用したいサービスが使えない場合があります。
多通貨での決済が可能なら、通貨変換の手間も省けるため、海外の顧客にとって大きな魅力です。国際配送に対応している点も大きなメリットとなります。配送の地域制約を減らし、世界中の顧客に商品を届けられるため、グローバル市場へアクセスできるからです。
海外の顧客が簡単に購入できれば、顧客満足度を高め、リピーターや新規顧客の獲得に直結します。支払い方法の多様性と国内配送の可能性は、ビジネスの顧客基盤を拡大し、売上増加に役立ちます。
カスタマーサービスの質が向上し顧客満足度がアップ
カスタマーサービスの質が向上すると、顧客満足度を高められます。AmazonのFBAを利用することで、出品者はAmazonにカスタマーサービス業務の代行を任せることが可能です。カスタマーサービス業務の代行により、24時間365日体制での顧客対応が実現し、迅速な問題解決に役立ちます。
高品質なカスタマーサポートが提供されれば、顧客の信頼を獲得しやすいです。ブランドイメージの向上にも役立ちます。返品処理や交換サービスもAmazonが担うため、スムーズな顧客対応が可能です。
FBAを通じて提供されるサービスの品質が高いと、顧客は安心して購入を繰り返してくれます。ポジティブなレビューを残すことも多くなります。ポジティブなレビューは新規顧客の信頼を築き、さらなる顧客満足を生み出す重要な要素です。
Amazonプライムバッジを獲得して売上アップ
Amazonプライムバッジは、商品がAmazonプライムの高速配送サービスを利用できる信頼の証です。顧客の購買意欲を高められます。
特にプライム会員は、プライムバッジ付きの商品を優先的に選ぶ傾向にあり、売上が増加する可能性が高いです。プライムバッジは、FBAを利用することで自動的に商品に付与されます。
出品者は特別な手続きを行う必要がなく、FBAに商品を委託するだけでプライムバッジの獲得が可能です。プライムバッジ付き商品は検索結果でも目立ちやすく、プライム会員だけでなく一般の顧客にも注目されます。
プライムバッジが付くことで商品の露出が増え、データの収集にも役立ちます。プライム会員は年間会費を支払っているため、Amazonでの購入頻度が高いです。プライムバッジ付き商品には、プライム会員の会費に見合った価値を求められます。
プライムバッジを獲得することは信頼性の向上や売上の増加、顧客満足度の向上に役立ちます。出品者がより効果的な販売戦略を展開するために、プライムバッジは重要な要素です。FBAを上手に活用し、プライムバッジを獲得することで、出品者は利益を最大化できます。
在庫量の心配からの解放
FBAを利用すると、在庫量の心配がなくなるため、在庫管理の手間がほとんどかかりません。Amazonは出品者に代わって在庫の補充や管理を行い、商品の売り切れや在庫過多に悩まされることがなくなります。
需要予測と在庫補充を自動で行うシステムにより、常に適切な在庫レベルを維持することが可能です。自動の在庫管理システムにより、販売ピーク時の在庫切れによる売上の機会損失を防ぎ、過剰在庫によるコストも抑制されます。
FBAは出品者を在庫に関する心配から解放し、ビジネスに集中できる環境を提供します。Amazonを利用する上で非常に大きなメリットの一つです。
返品処理がスムーズ
Amazonが返品処理を代行することで、出品者は時間を削減でき、他のビジネス活動に集中することが可能です。返品された商品はAmazonの返品ポリシーに従って適切に処理され、再販売可能な状態であれば、在庫管理をサポートします。
顧客が安心して購入できる環境が提供されることで、顧客満足度の向上にもつながります。返品処理もスムーズに行えるため、利便性の高いサービスを提供することが可能です。
他のオンラインマーケットプレイスにも対応可能
FBAを利用すると、Amazonだけではなく他のオンラインマーケットプレイスにも対応可能です。FBA出品者は、Amazon以外の販売チャネルの注文をAmazon物流システムで処理できます。
さまざまなプラットフォームでの販売が容易になり、効率的な在庫管理やビジネスの拡張が実現します。Amazonの迅速な配送システムを利用することで、どのマーケットプレイスでの注文に対しても顧客満足度を高めることが可能です。
FBAのデメリット
FBAのデメリットは以下のとおりです。
- 利用手数料がかかる
- 在庫管理の直接的なコントロールが難しい
- 長期保管料金がかかる
- 事前準備とルールの遵守が必要となる
- 流通加工と商品検品にコストと労力がかかる
利用手数料がかかる
FBAの手数料は、商品のサイズや重さ、Amazonの倉庫に保管される期間によって異なります。手数料には以下のコストが含まれているため、商品の価格設定の際に考慮する必要があります。
- 商品のピッキング
- 梱包
- 配送
- 顧客サービス
- 返品処理
保管期間が長くなると追加料金が発生することがあるので、在庫管理をしっかり行うことが大切です。特に季節による手数料の変動に注意が必要で、年末年始にはコストが高くなる傾向にあります。大量に仕入れる際には、手数料を考慮しないと予期せぬ出費につながるかもしれません。
手数料の詳細はAmazonの料金体系ページで確認できます。小型軽量商品には割引プログラムが適用される場合もあるため、商品の特性に合わせた戦略を立てることが可能です。
Amazon外で販売する場合は、別の手数料が適用される場合があります。FBAを利用する際は、手数料などのコストを考慮した販売戦略が必要です。
在庫管理の直接的なコントロールが難しい
FBAを利用する際、商品管理と在庫確認で問題が出る可能性があります。Amazonの倉庫では商品の管理に関して厳格な規則があり、出品者は規則に従う必要があります。
在庫の状況がリアルタイムで反映されないことがあるため、出品者が手にする情報は限られたものになりがちです。情報が限られるため、在庫過多や欠品といったリスクの管理が難しくなります。在庫確認の遅延は売上の機会損失につながることもあり、出品者としては注意が必要です。
FBAを利用する際は、商品管理と在庫確認でのリスクを理解し適切に対応しましょう。
長期保管料金がかかる
Amazonの倉庫に売れ残った在庫が長期間保管されると、長期保管料金が発生します。通常の月次保管料金とは別に請求されるもので、在庫が6ヶ月以上、または12ヶ月以上の場合に適用される追加料金です。商品のサイズと保管期間に応じて、1立方フィート当たりで料金が計算されます。
年に2回(2月15日と8月15日)Amazonから請求される長期保管料金を回避するには、計画的な在庫管理が必要です。売れ筋商品の選定や販売促進活動を通じて在庫が滞留しないよう工夫し、長期保管料金のリスクを減らす必要があります。
在庫戦略を見直し、6ヶ月以上の在庫を持たないようにすることも有効です。商品を除去すれば料金の対象から外れますが、除去には別途料金がかかることもあるため注意しましょう。適切な在庫管理と販売戦略を立てることで、FBAを最大限に活用し、余分なコストを避けられます。
事前準備とルールの遵守が必要となる
FBAを利用するためには、セラーアカウントの作成や商品リストの作成、バーコードラベルの印刷などの基本の準備が必要です。商品を適切に梱包し、Amazonの規定するサイズや重量に従って準備する必要があります。
商品が安全であり、有害物質や危険物を含まないことの確認も求められます。在庫保管料や長期保管料などの費用も理解し、利益計算に反映させることが重要です。返品ポリシーを遵守し、配送スケジュールを計画して運送業者を選定する必要もあります。
商品をAmazonに送ったあとは、品質を維持するための保管条件を確保し、不備がないことを確認することが大切です。Amazonのセラーパフォーマンス基準を守り、顧客に高品質なサービスを提供しましょう。事前準備とルールを遵守すれば、FBAをスムーズに利用し、ビジネスの成功へとつなげられます。
流通加工と商品検品にコストと労力がかかる
FBAを利用する際、 Amazonの基準に合わせたパッケージングや商品ラベルの貼付けは特に注意が必要です。商品によっては追加の検品作業や特別な流通加工が求められることもあり、コストや労力の増加につながります。
破損しやすい商品や特殊な取り扱いを要する場合など、検品や流通加工が複雑化することもあります。 微細な傷や不具合に対する検品基準の厳しさも大きな課題です。小さな欠陥が原因で商品が返品されるリスクも抱えています。
Amazon倉庫への送り込みにかかる時間やコスト、ピークシーズンの受け入れ遅延、外部サービスの利用による追加コストも配慮すべき点です。適切な梱包やラベリングがなされていない場合には、追加料金が生じる恐れもあります。流通加工や商品検品の課題には適切な対策と計画が必要です。
まとめ
FBAは、出品者が商品の物流をAmazonに任せられるサービスです。出品者は時間と労力を大幅に節約可能。Amazonの提供する高品質なカスタマーサービスを利用できる他、Amazonプライム会員への露出による売上増のチャンスも見込めます。
在庫管理が容易になり返品処理がスムーズに行えるため、ビジネス運営の全体的な効率化を実現可能です。Amazon以外の複数のオンラインマーケットプレイスへの対応が可能で、ビジネス拡大に貢献します。
しかし、手数料や商品管理ルール、長期保管料金などに注意し、FBA利用のルールを理解して適切な準備が必要です。適切な戦略を立てられれば、FBAは出品者にとってビジネスの成長を後押しする強力なツールとなります。
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