【せどりと転売の違い】法律を守って安全にビジネスをするための実践方法を徹底解説!

2024.02.17

せどりや転売のビジネスに興味はあっても、両者の違いや法律に関する理解が曖昧な人は多いです。

この記事では、せどりと転売の違いや実践方法、法律面での注意点についてわかりやすく解説します。記事を読めば、せどりと転売の基礎知識が身につき、安全にビジネスを展開するためのノウハウを得られます

せどりと転売の違い

せどりと転売はどちらも商品を仕入れて販売し、利益を得る方法です。しかし、せどりと転売にはいくつかの違いがあります。

せどりは中古や在庫過多の新品を安く買い、オンラインや店舗で高く売るビジネスモデルです。主に本やCD、DVDなどのメディア商品がメインです。趣味や専門知識を活かして商品を選べます。せどりを行うには、掘り出し物を見つけ出す能力が必要です。

転売は、様々な商品を市場価格以下で仕入れ、仕入れ値よりも高い価格で再販して利益を得るビジネスです。限定商品の買い占めやスカルピングも含まれることがあります。市場の需要と供給を判断し、適切なタイミングで販売する能力が求められます。

せどりでは商品に関する専門知識が活かされ、転売では流行や季節を見極める洞察力が役立つことが多いです。せどりと転売の違いを理解することは、自身のビジネスモデルを構築する上で非常に重要です。

せどりと転売の歴史

せどりと転売は、長い歴史を持っています。古くは古物市場や骨董市でアンティーク品を仕入れ、販売することから始まりました。インターネットが普及する以前は、フリーマーケットや中古品店がせどりの主な活動場所です。1990年代後半にはインターネットオークションが登場し、個人間転売が活発化します。

2000年代初頭にはオンライン市場の拡大とモバイルデバイスの普及により、せどりは一般化していきます。電子商取引プラットフォームの出現は、多くの人々が転売活動に参入するきっかけを作りました。

2010年代に入ると、スマートフォンの登場により価格比較が簡単になり、せどりはさらに加速します。しかし、日本ではアイドルグッズやコンサートチケットの転売が社会問題化したこともあります。法的制約が強化される前は、価格操作や偽造品の流通など消費者利益を損なう問題が発生していました。

2018年にチケット転売禁止法が成立し、公正な市場を構築する意識が高まりました。現在では古物営業法をはじめとする規制や知的財産権の尊重が、転売市場の健全な発展のために役立っています。

せどりと転売の背景には、時代と共に変遷する経済活動と法的環境が深く関わっています。現代ではより健全な市場を目指した取り組みが進められています。

せどりの特徴と実践方法

せどりは、個人や少人数のチームが低価格で商品を仕入れ、市場価格より高く販売するビジネスです。商品を見極める「目利き」のスキルが重要となり、書籍やゲーム、DVDなどのメディア商品を主に取り扱うことが多いです。販売にはインターネットオークションやフリマアプリが活用されます。

せどりの特徴を把握するために、以下を確認しましょう。

  • せどりのメリット・デメリット
  • せどりでの商品仕入れのポイント
  • せどりの法的規制と注意点

せどりのメリット・デメリット

せどりは、商品を安く仕入れて高く売ることで利益を得るビジネスモデルです。少ない初期投資で始められるのがメリット。多くの人にとって挑戦しやすいビジネスであり、副業としてもおすすめできます。

商品の仕入れから販売までを、オンラインで簡単に行えます。専門性を活かした商品選びをすることで、高い利益率を狙えることも、せどりの魅力の一つです。フリマアプリなどを利用すれば、手軽に販売活動を開始できるのもメリットです。

せどりのデメリットは、市場価格の変動により利益が出ないリスクがあり、在庫管理や資金繰りが難しい場合があること。ビジネスをスケールアップさせるには、適切な知識と経験が必要です。価格競争が激しい環境では利益率が低下することもあります。商品の真贋を見極めなければならず、偽造品や海賊版などの違法商品を扱うリスクも考えましょう。

せどりにはネガティブなイメージがあるのも事実です。社会的な信用を築くのが難しいと感じる人もいます。せどりを行う際にはメリットとデメリットを理解した上で、ビジネスに取り組むことが大切です。

せどりでの商品仕入れのポイント

せどりにとって商品仕入れは、利益を生み出すための重要なステップです。市場の需要と供給について徹底的な調査が欠かせません。現在の市場状況を把握し需要のある商品と供給過多の商品を知ることが、ビジネスを始める上で重要です。

商品価格の変動にも注意を払い、販売時に利益が見込めるタイミングを計ることが必要です。他社の仕入れ価格と販売価格を分析すれば、ビジネス戦略を練る際に役立ちます。

仕入れルートは複数持ち、リスク分散を図ることも大切。特に人気商品や希少性の高い商品は利益が出やすいです。セールやクリアランスセールを利用し、仕入れコストを抑える方法もおすすめです。オークションサイトやフリーマーケットアプリも活用すれば、低価格で仕入れられます。

ランキングやレビューを参考に売れ筋商品を見極めることも重要。中古品にも注目し、状態が良好な商品を見つけることが大切です。仕入れた商品は適切に管理し、保管方法にも配慮することで商品価値を維持できます。

上記の点に注意し、効率的な商品仕入れを実施することで、せどりビジネスの発展が期待できます

せどりにおける法的規制と注意点

せどりを行う際には、法的規制への注意が不可欠です。商品の仕入れと転売には、以下のような法律が関わってきます。

  • 不正競争防止法
  • 著作権法
  • 商標権の侵害

法律を適切に理解し、遵守することが重要です。

正規のルート以外で仕入れた商品の販売は、不正競争防止法に抵触するリスクがあります。著作権が関わる商品、特にソフトウェアやメディア商品を扱う際は、著作権法の遵守が必須です。

偽物のブランド品を扱うと商標権の侵害となり、法的な問題を招く恐れがあります。商品の転売禁止条項の遵守や古物商の許可取得、個人情報保護のためのデータ消去なども求められます。

競売物の取り扱いや、消費者保護法に基づく返品ポリシーの設定も重要です。キャンセルや返品に関する法律ではクーリングオフ制度の適用範囲を正しく理解することや電気製品の安全基準への適合など、多くの注意点があります。

上記の法的規制と注意点を守ることは安全なせどり活動を行い、トラブルを避けるために不可欠です。法律を遵守することは、信頼性を高めることにも繋がります。

転売の特徴と実践方法

転売ビジネスは、商品を仕入れて高く売ることで利益を得るモデルです。小資本で始められ、柔軟な働き方が可能なため多くの人が取り組んでいます。転売ビジネスの特徴を以下のポイントで解説します。

  • 転売のメリット・デメリット
  • 転売での商品仕入れのポイント
  • 転売の法的規制と注意点

転売のメリットとデメリット

転売ビジネスには、独自のメリットとデメリットがあります。メリットは、適切な商品を見つけ需要のある人々に提供することで高い利益を得られる可能性があるところです。

転売のビジネスモデルは在宅勤務や副業として始められる柔軟性を持っているところもメリットです。市場のニーズに応じた商品を供給することで、さらなる価値を生み出すこともでき、初期投資を抑えたビジネス展開もできます。しかし、転売には以下のようなデメリットもあります。

  • 激しい競争
  • 在庫リスク
  • 法的リスク
  • 市場の変動による在庫価値の急落
  • 消費者の信頼問題

上記のデメリットは、転売ビジネスを行なう上で十分に考慮しなければならない重要なポイントです。

転売での商品仕入れのポイント

転売での商品仕入れは、市場動向をしっかりと調査し、需要が高い商品を特定することが大切。仕入れる商品を選ぶ際には販売価格と仕入れコストの差額を分析し、利益率を計算する必要があります。販売プラットフォームの手数料や配送料も考慮に入れて、実際の利益を把握することが重要です。

希少性の高い商品は供給過多になりにくいため、狙い目です。流行や季節性を考慮したタイミングで仕入れることで、需要が高まる時期に合わせて販売できます。信頼できる仕入れ先を確保し、長期的な関係を構築することも、安定した転売ビジネスには欠かせません。

品質管理にも注意を払い、検品を徹底して返品率を減らすことも大切です。販売前には市場価格を再確認し、常に適正価格で出品することが重要。法的規制やメーカーの販売条件を遵守しながら在庫管理を徹底し、資金繰りに影響が出ないように配慮することが求められます。

上記のポイントを押さえながら転売活動を行うことで、リスクを抑えつつ利益を最大化できます

転売における法的規制と注意点

転売を行う際には、法的規制を遵守しなければなりません。転売をする人は、古物営業法に基づき古物商許可証の取得が必要な場合があります。正規ルートで仕入れた商品であっても、著作権法違反には注意が必要です。ブランド品や化粧品などの偽物を転売することは違法です。

一部商品には転売禁止の契約が結ばれている場合があります。契約を無視して転売を行うと法的措置を受ける可能性があるので注意が必要です。公序良俗に反する商品や違法な物の転売は禁止されています。

消費者の利益を守るためには、特定商取引法に基づく表示義務を守り、購入者に必要な情報を正確に伝えることが大切です。個人情報を含む商品の取り扱いには、プライバシー保護のための注意が必要です。

健康被害を及ぼす恐れのある商品の転売は法律で禁じられており、不当な高額転売は消費者保護のための法律に反することもあります。イベントチケットや航空券のように特定の法律や規約で転売が制限される商品もあるため、事前に商品が転売可能かどうかを確認することが重要です。

せどりと転売の法律に関する注意点

せどりと転売の法律に関する注意点について、以下のポイントで解説します。

  • 法的に許されるせどり・転売活動
  • 違法になるせどり・転売行為
  • 古物営業法と古物商許可証

法的に許されるせどり・転売活動

法的に許されるせどり・転売活動とは、個人の利益を目的に一般的な商品を再販売することです。

合法的に転売を行うには、古物商許可証を取得していることが前提です。古物商許可証を持っていれば、中古品の転売ができます。商品は正規のルートから仕入れる必要があることや、著作権や商標権を侵害しないように注意することが重要です。

商品の市場での需要と供給を妨げないように活動し、法律で禁じられた商品の転売は避けるべきです。チケット転売法など特定の商品に関する規制を守ることが重要です。

不当競争防止法や景品表示法の遵守も必要です。公平な市場競争を保つための法律で、古物営業を行う際は古物商許可証が要求されます。

メーカーの転売禁止規約に違反しないように注意し、個人情報保護のために顧客情報を適切に管理することが求められます。不正競争防止法を遵守し、公正な競争を保ちながら活動することで、せどりや転売を健全なビジネスとして展開できます。

違法となるせどり・転売行為

せどりや転売を成功させるためには、法律を遵守することが必要です。以下のような転売は法に触れる行為です。

  • 著作権法違反
  • 盗難品の取引
  • チケット転売禁止法を無視した転売

違法行為は法的な責任だけでなく、信頼を失うことにも繋がります

販売元が転売禁止を明示している限定品の無許可転売や、個人情報を含む商品の不適切な取り扱いも問題視されています。食品衛生法や薬機法を守らない商品取引、知的財産権の侵害も避けなければなりません。

購入制限を回避するための偽アカウントによる大量購入や、古物営業法に基づく許可なしに中古品を転売する行為にも注意が必要です。せどり・転売活動は正しい知識と倫理観を持ち、法律を守って取り組むことが大切です。

著作権侵害商品の取り扱い

著作権侵害商品の取り扱いは法的に禁止されています。偽造品やコピー商品、海賊版などを販売すると、民事訴訟や刑事罰の対象になる可能性があります。これらは販売してはならない違法商品です。

せどりや転売を行う際には、商品が正規のライセンスを持っているか確認することが必要です。オンラインプラットフォームでは著作権侵害商品の販売が厳しく監視されており、問題のある商品を発見した場合に報告できるシステムが設けられています。

安全な取引を行うためには、著作権者からの正式な許可がある商品のみを取り扱うことが重要です。著作権侵害が疑われる商品は仕入れを避け、確認が取れない商品は扱わない方が安全です。

制限商品の販売

制限商品の販売には、法律で定められたルールを守る必要があります。以下を確認してください。

  • 一部の医薬品、医療機器の転売は法的規制対象であり、許可が必要
  • 銃砲火薬類、毒物、劇物などの危険物は、転売が制限されている
  • タバコやアルコールなどの年齢制限がある商品の転売は成人証明が必要
  • 輸入制限がある外国製品の転売は、関税法違反になる可能性がある
  • 宝くじや入場券などの有価証券の転売は法律で規制されている場合が多い
  • 特許、商標権に抵触する商品の転売は法律違反になりうる
  • 絶滅危惧種の取引はCITESにより制限されている
  • 著作権法違反になる可能性のあるコンテンツを含む商品の転売は禁止

制限商品の販売は法的制約が多く、制約を無視すると法的な問題に発展します。販売可能な商品か確認し、必要な許可は取得するなどして、法律を遵守することが重要です。安全で信頼性の高い転売活動を行いましょう。

古物営業法と古物商許可証

古物営業法は、中古品の売買を営む事業者に対する規制を定めた法律です。古物商許可証は、中古品を売買する事業を行うために必要な許可証。古物商許可証を取得するためには、都道府県の公安委員会への申請が必要です。

許可を受けるためには、事業所の所在地証明や身分証明書などの提出が求められます。申請者に犯罪歴がないことや、適性があることも必要です。許可証がなければ、衣類やバッグ、時計などを販売することは許されていません。(自宅にある不要な物を売る際は、許可証は不要)

古物営業法に違反して無許可で販売活動を行うと、罰則の対象になる可能性があります。法律を守ることが大切です。

古物商許可証の取得方法

古物商許可証は公安委員会が発行します。古物商許可証を取得するための手続きの流れは、以下のとおりです。

  1. 最寄りの公安委員会へ行き、申請手続きの詳細を確認する
  2. 古物商許可証の申請書類を用意する(申請書、身分証明書、住民票など)
  3. 申請に必要な収入印紙を購入する
  4. 所轄の警察署で「古物営業法に関する講習」を受講する
  5. 講習修了証明書を取得する
  6. 必要書類をそろえて公安委員会に提出し、古物商許可証の申請を行う
  7. 公安委員会が申請者の経歴や事業内容を審査する
  8. 審査に合格すれば古物商許可証が交付される

合法的に許可証を取得し、法律を守ってせどりや転売活動を行いましょう。事業の信頼性を高めると同時に、顧客へ安心感を提供できます。

許可証なしで販売してはいけない商品

せどりや転売を行う際、法律で販売に制限がかけられた商品には注意が必要です。許可証なしで販売できないからです。

処方薬や医療用具は、専門の資格を持つ人のみ販売が許されています。銃砲火薬類や刃物などの規制品は、安全上の理由から厳しい販売規制が設けられています。販売禁止商品は以下のとおりです。

  • 違法な品物
  • 偽造品
  • 成人向け商品
  • 文化財
  • 危険ドラッグ

税関での申告が必要な高価な商品や野生動物の製品など、特別な許可がなければ販売が認められない商品もあります。許可なく取り扱うと法に触れ、罰則を受ける可能性も。

安全で合法的なせどりや転売活動を行うためには、上記の商品が許可証なしには販売できないことを知り、法的規制を遵守することが大切です。

まとめ

せどりと転売は、それぞれ異なる特徴を持つビジネスモデルです。せどりは主に中古品や古本を取り扱い、低コストでのスタートが可能。しかし、市場価格の変動がリスク要因です。

転売ビジネスは新品を含む幅広い商品を扱い、高い利益を目指せます。しかし、在庫の管理や競合との激しい競争が主な課題です。どちらのビジネスも合法的に運営するためには、古物商許可証の取得や著作権などの法律に関する注意が必要です。

ビジネスを成功させるためには市場の動向を正確に把握し、必要な法的知識をしっかりと身につけることが重要です。法的規制を遵守しつつ、ビジネスモデルの特徴に合った適切な戦略を立てましょう。
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記事の監修者

EC-Consulting Japan株式会社 代表取締役社長

松下 直人

松下 直人

会社員時代に個人輸入した商品をネットで売ったことがきっかけで、EC事業に目覚める。
その後輸入から販売までのフローを組織化し、EC-Consulting Japan株式会社を創業。
現在は自社で複数のネットショップを運営しながら、自信の経験と自社の成功&失敗事例を元に、副業の個人から中小零細企業まで幅広くサポートしている。

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